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研究紹介

Ubiquitous ID Architecture

Ubiqitous ID Architectureは、ユビキタスコンピューティング実現のための基盤アーキテクチャです。ユビキタスコンピューティングで最も重要となるコンテクストアウェアネス。Ubiquitous ID Architectureは、ucodeという識別子を実世界のあらゆるモノや場所に付与することを基礎に、実世界コンテクストの表現、認識、操作を実現します。Ubiquitous ID Architectureによるユビキタスコンピューティング実現を目指し、坂村・越塚研究室は、アーキテクチャ自体の設計、要素技術の開発に加え、このアーキテクチャが創出する新たな応用の提案といった研究活動を行っています。さらに、このアーキテクチャの標準化、様々な実証実験の展開を通じて、このような技術の実社会への還元に貢献しています。

T-Engine

T-Engineは、組込みリアルタイムシステム開発のための標準プラットフォームです。ユビキタスコンピューティングでは、私たちの生活環境に無数のコンピュータが展開されます。組込みリアルタイムシステムとは、まさにこのような生活環境に様々な形で埋め込まれたコンピュータシステムです。ユビキタスコンピューティングを下支えする技術に他なりません。坂村・越塚研究室は、1984年のTRONプロジェクト発足以来20年以上にわたり、組込みリアルタイムシステムの研究開発と標準化を推進してきました。その成果は、世界で最も使われている組込み用リアルタイムOSを生み出しています。

Location-aware Computing

ユビキタスコンピューティングの現在最も注目されている応用として位置情報サービスがあります。GPSを備えた携帯電話が普及し位置情報サービスは身近になりました。しかし地下では使えない、精度が不十分であるなど、都市環境においては「いつでもどこでも」使えるわけではありません。ユビキタスコンピューティング技術を活用した次世代位置情報サービスの構築は、坂村・越塚研究室が現在最も力を入れているテーマの一つです。ここでは、Ubiquitous ID Architectureに基づき、実空間と情報空間を固有識別子を介して結びつけることでコンピュータが空間を理解するというモデルを提案しています。このプロジェクトでは、複雑な都市環境での歩行者ナビゲーション技術、高精度な位置や姿勢、行動の推定技術、Augmented Reality技術との統合など、多角的な研究を進めています。これらの成果の一部は実用化され、社会に還元されています。


Ubiquitous Location Information System

Pedestrian Navigation

Pedestrian Context Recognition

Wireless Sensor Network

ユビキタスコンピューティング環境では、実世界の状況をコンピュータが理解するコンテクストアウェアネスが重要になります。このことを実現するための最重要な技術の一つが、無線センサネットワーク(Wireless Sensor Networks)です。これは、無線通信機能と計算処理能力を備えた大量のセンサーが、自律的に連携して動作する無線通信ネットワークです。このような技術の実用化に向けては、低消費電力の実現や、自律的なネットワーク構成など、さまざまな研究課題が残されています。坂村・越塚研究室では、このような無線センサネットワークを実現するために、ハードウェア、オペレーティングシステム、ネットワークプロトコル、アプリケーションにいたる各分野の研究に取り組んでいます。


DICE

μT-Kernel

UWB

Security for Ubiquitous Computing

あらゆるモノが コンピュー タネットワークでつながるユビキタスコンピューティング環境では、コンピュータと社会が従来よりも密に関わるようになります。その結果、個人情報のアクセ ス制御や、電子マネーや証券などに代表される価値情報の安全な流通など、これまで以上にシビアなセキュリティが求められるようになります。そこで、我々がいつでもどこでも安全に情報を交換することができる、ユビキタスセキュリティのためのアーキテクチャとして、eTRONを提案しています。坂村・越塚研究 室では、このアーキテクチャの上で、ユビキタス時代のセキュリティに関して研究を行っております。


eTRON

Enableware

Enablewareは、身体特性と実世界の間のミスマッチを埋める技術です。TRONプロジェクトでは、当初よりコンピュータのユニバーサルデザイン、誰もがコンピュータ技術の恩恵を得られることを重視しています。障碍をもつ方など、社会活動に様々な制約を受ける人々にとって役立つコンピュータのあり方について、坂村・越塚研究室では研究を進めてきました。TEPS(TRON Enableware Symposium)の開催などを通じて、技術面にとどまらず、社会制度面についても幅広く提言を行ってきております。近年は、国土交通省の自律移動支援プロジェクトと連携し、障碍をもつ方の都市での自由な移動を、ユビキタスコンピューティングにより支援する技術に関して、特に重点的に研究しています。


Free Mobility Assistance

Digital Museum

Digital Museumは、コンピュータ技術を応用し、博物館における資料の保存と利用という2つの機能を両立させ、さらに強化することを目指すプロジェクトです。 坂村・越塚研究室および東京大学総合研究博物館は1996年に「Digital Museum構想」を立ち上げ、以来さまざまな博物館展示で実際に運用してきました。Digital Museumでは仮想的な情報提示だけでなく、実物の展示とコンピュータを連携させることが重要になります。このような「情報空間と現実空間にまがたる存在」 という性質はユビキタスコンピューティングと親和性が高く、現在はユビキタスコンピューティングの応用技術という位置付けで研究を続けています。

Multilingual Processing

今でこそ、コンピュータで日本語を始めさまざまな言語が扱えることは当たり前のことになりましたが、それまでには長い歴史がありました。そもそもコンピュータで文字情報を処理する時、既存のアーキテクチャは漢字のような多文字体系を扱う構造になっていないという問題があります。坂村・越塚研究室は、TRONプロジェクトの中で、このような問題を解決する文字コードの提案、さらにそれらを活用し甲骨文字研究で用いられる文字なども扱えるフォントの作成や展開を行ってきました。