第二部 トロン仕様チップ命令詳細



第十八章 10進演算強化命令

 TRON仕様には、COBOL等の言語で使用する事務計算向き10進固定小数点データの演算を行うための10進演算強化命令があります。10進演算強化命令による加減算は、ソースデスティネーションのオペランドの符号の組合せにより、以下の絶対値演算に置き換わります。

 10進演算強化命令は上述のようにパック形式10進数を対象として演算を行います。以下にNバイトの符号付きまたは符号なしパック形式10進法のデータ形式を示します。

 10進演算強化命令は以下の機能を組み合わせて用います。
加算/減算 10進加算/減算 (dest ± src)
補数 10進加算/減算結果の補数 (0 - dest)
比較 10進減算に基づく比較 (dest - src)

 これらの演算はパック形式10進数に対応して以下のタイプに分かれます。

符号付き10進数 初期演算) 符号部と4, 12, 28ビットの数字部からなる固定長の10進数(1/3/7桁)
符号なし10進数 (初期演算) 8, 16, 32ビットの数字部からなる固定長の10進数(2/4/8桁)
多倍長10進数 拡張演算) 8, 16, 32ビットの数字部からなる固定長の10進数(2/4/8桁)

 多倍長演算の場合、最下位桁の初期演算の後に、上位桁を使用した拡張演算が行われます。

 これらの演算の組合せとして以下の命令が使用可能です。



第二部 トロン仕様チップ命令詳細