| Prologue | プロローグ |
| Chapter I | ここは吊橋のたもと |
| Chapter II | ここはグリトグラ村 |
| Chapter III | ここは地下1,000メルー |
| Chapter IV | ここは龍闘技の寺院 |
| Chapter V | ここは封印された通路 |
| Chapter VI | ここは地底湖 |
| Appendix | 暇人の統計 |
スティニア山奥のとある小さな村。このあたりには、半独立の村や町が点在しているのだが、ここもそんな辺鄙な村の一つである(まあ、スティニアの役人がうるさいので、一応、税くらいは納めているのだが)。
そんな辺鄙な村の、とある工務店。腕のいいことで近隣の村々で評判の大工、ガテン・ナインス親方の店である。親方の一番弟子であるプロントンに声がかかったのは、彼が明日の工事で使う、家の柱の前加工をしている時であった。
「おーい、プロントン。親方が呼んでるぞ」
「ん? 何の用だろう?」
「ほら、半月ほど前に、ちょっとでっかい地震があっただろ。あのとき、グリトグラ村の人間用の宿が、地滑りで潰れたって言ってたじゃないか。その再建のことで、話があるんだと」
「グリトグラ村って……あの、ドワーフの鉱山がある村だろ? それなら、人間の大工なんていらないじゃないか。ドワーフたちには、腕のいい職人が山ほどいるんだから」
「そりゃそうだが……まあ、とにかく行ってみろ」
「ああ、わかった。それじゃ、今やってる仕事が終ったら、すぐに行くと言ってといてくれ」
……とまあ、この時点では、プロントンの人生は、まだまだ平穏だったのだ。
GM さて、プロントンは今、グリトグラ村へと続く山道を歩いている。
プロントン どういう用事があるんだ?
GM 半月ほど前の地震で、地滑りが発生して、それで何件か建物に被害が出た。その中に、村で一つの、人間用の宿屋が含まれていたんだな。もちろん、ドワーフたちには腕のいい職人がいるから、あっという間に再建は出来たんだが、やっぱり人間用って言うことで、内装くらいは人間の職人が関わった方がいいだろうってことになったのだろう。
それで、近隣の村々で一番の腕だと評判の大工、ガテン・ナインス親方のところに話が来た。それで、親方は、一番弟子のプロントンを派遣することにした。
プロントン 俺、一人でいくのか?
GM そうだよ。まあ、一人で内装工事をしろっていうわけじゃなくて、どちらかと言うと、ドワーフの職人たちのアドバイザーになってくれっていう話だし。親方からは、「せっかくドワーフたちと一緒に仕事をするんだ。彼らの仕事っぷりを、しっかりと見てくるんだぞ」と言われている。
プロントン それはそれとして、道中は安全なのか?
GM グリトグラ村までは2、3日だし、どうってことないんじゃない?
バールの茶々 でも、最近この辺りは物騒だぞ(笑)。
ザウの茶々 そうそう。指名手配中の凶悪犯がスティニアに戻ってきたって噂だし。
GM そういえば、そろそろ、どこぞの村のガヤン神殿が壊滅させられたっていう噂も伝わってきてるかな?(笑) まあ、そういう噂はあるにせよ、実際に盗賊とかの被害が出てるわけでもないから、あまり心配しなくていいよ。
プロントン 親方の推薦だもんな。そういうことなら、一人でグリトグラ村に向かおう。
GM ではそういうことで。プロントンは、ガテン・ナインス親方の推薦状を懐に入れて、一路グリトグラ村を目指すのであった。
ミルの茶々 ガテンな人なの?
GM そりゃ、大工だからねぇ(笑)。
ザウの茶々 ガテンでナイスな親方なわけね。あ、でも、ガテンじゃないんす?
ルートの茶々 なんか、わけが分からない名前だなぁ(笑)。
GM わからない? それじゃ、ファースト、から順に数えていってみな。
ミルの茶々 ファースト、セカンド、サード……ショート?
GM いや、野球じゃなくて。
ミルの茶々 ……ああ、第九ね(笑)。それで、ガテンの方は、あのガテンね。
GM そういうこと。それじゃ、ここから後は、もう名前すら出てこなさそうな人の話題はここまでにして(笑)、話を続けようか。
村を出発して数日。プロントンはグリトグラ村へと続く、谷川沿いの山道を歩いている。そろそろ吊橋が見えてくる頃で、それを渡れば、グリトグラ村まではあと半日だ。
ミルの茶々 ひょっとして、ここで「ルフェルトーっ!」っていう叫び声が聞こえるとか?(笑)
GM 一応、聴覚判定ね。
プロントン 成功です。
GM それではまず、道のずーっと先の方で、「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」という叫び声が聞こえてきて、直後、ズシーンという、何か重たい物が落ちたような地響きも聞こえる。
プロントン ん? 誰だ、あんな雄叫びを上げてるのは? とりあえず、そのまま進んでいく。ええっと、一応、刀でも抜いて。
GM 刀だったっけ?
プロントン あ、そうだった。念のためにパイリングハンマーを構えて、そのまま進む。
GM ちょっと進んだ。聴覚判定二回目。
プロントン それも成功です。
GM 刀を打ち合せる音。獣の叫び声。何かの雄叫び。岩を砕くような衝撃音。
ザウの茶々 やっぱり、前回の俺達の戦闘シーンじゃないのか?
プロントン あまり関わりあいたくないなぁ。でも、もうちょっと放っておけば、そのうち静かになるだろう。
ザウの茶々 おいおい、放っておくと、ルフェルトが死ぬんだぞ。(一同笑)(←プロントンは死んだルフェルトの跡継ぎキャラです)
ルートの茶々 でも、今から急いだところで、歴史が変わるわけじゃないでしょう(笑)。
GM で、聴覚判定三回目だ。
プロントン それも余裕で成功。
GM 「ル、ルフェルトーーーーーぉっ!!」(一同爆笑)
プロントン うをっ、やっぱり、誰か襲われているのか!? ダッシュで急ぎます。
GM で、プロントンの目に飛び込んでくるのは、ちょうど、バールの一撃でオーガーが倒されるところなのだな。
プロントン い、一体、何があったんだ?
ルート ええっと、ルフェルトの死亡診断して、それから形見分けかな?
ミル ソードブレイカーは遺品としてクラースまで持って帰るとして、他の品物はやっぱり村で処分するしかないやろね。それで、所持金は?
ザウ たしか、みんなで均等に分けたはずだけど。
ルート そうそう。ええっと、ルフェルトが1,658ムーナ持っていて、それから倒した刺客が500ムーナくらい持ってたって、キャラクターシートにメモしてあるぞ。
プロントン ……なんか、形見分けに忙しくて、話を聞いてないみたいだな。
遺品の整理や、ルフェルトの所持金をどう分けるかという話は、完全にプレイヤー発言なので、気にしてはいけない。キャラクター達は、あまりにも突然の仲間の死のショックから、まだ立ち直っていないのである。特に、幼馴染みであり親友であった、ルートとミルの受けたショックは、如何ばかりであろうか……。
ミル ルフェルト…………。
GM そこに、見知らぬ男が近付いてくる。パイリングハンマーを構えているぞ。
ルート 周囲の様子は、全く目に入らないです……。
ミル こんな……こんなところで死ぬなんて……嘘やろ? とか言って、ミルはやっぱり泣くんだろうな、きっと。
ルート とにかく、こんな場所じゃ……。だれか、肩を貸してくれませんか。ルフェルトを、村まで連れていってやりたいんです。
ザウ 手伝ってやりたいのは山々なんだが……俺とだと、身長が釣り合わないんじゃないかい?
ルート た、たしかに。身長は175あるけど、ザウは?
ザウ ひゃくよんじゅーろく〜。(一同笑)
ルート そ、それはやっぱり無理そうですねぇ(笑)。
バール 俺は182。ちょっと高いが、まあ、このくらいなら大丈夫だろう。
プロントン 俺の身長は……そうだな、170くらいにしておこう。
ルート そちらの方が安定しそうですね。それじゃ、ルフェルトのそっちの肩、よろしくお願いします。(一同爆笑)
ザウ ちょっと待て、何でいきなり、見ず知らずの人が、血まみれの死体運ぶのを手伝うことになったんだ?
バール しかも、まだ一言も会話していないぞ。ルート、いいのか、それで? 本当に?
プロントン そ、そうだよ。そもそも、あんた達は一体何者で、どうしてこんなことになったんです?
ということで、ルートがこれまでの事情をかくかくしかじかとプロントンに説明した。
プロントン ……なるほど。それで、俺はこれからグリトグラ村に仕事に行くところだったんだが……。
ルート あ、そうですか。ちょうどいい。それじゃ、ルフェルトのそっちの肩を支えて下さい。(一同笑)
バール だから、名前も知らない人に手伝ってもらうんじゃない(笑)。
GM それに、こういう場合は普通、毛布か何かで担架を作って、それに乗せて行くんじゃないかな。
ザウ まあ、とにかくこちらから自己紹介だな。俺はザウ。グリトグラ村近くの龍闘技寺院で修行をしていたんだが、ちょっと国外に出ていてな。また用があって戻ってきたところだ。
プロントン スティニアの人なのか?
ザウ 生まれは……どこだろう?
GM どこかその辺でいいんじゃない?
ザウ その辺の岩から掘り出されたとか(笑)。
GM ということは、ザウは実はドワーフではなくて、ドワーフに似た何か別の生物なのか。
バール 試験管の中じゃないだろうな? スティニア王城の地下にある秘密の実験施設とか。(一同笑)
GM そこの、第23培養槽とか?
ザウ なるほど、それで俺もバールと一緒に追われているんだな。
バール そうそう。
ザウ それで、ここのハゲのところについているバーコードの意味が分かったぞ(笑)。それで、俺の兄弟はみんな失敗作ばかりで、唯一の成功例が、俺だ。
バール でも、能力的には普通のドワーフと全く変わらなかったから、すぐに捨てられたとか?
ザウ いや、分からないぞ。あと三話くらいしたら、突然特殊能力に目覚めるとか!
ミル 目覚めん、目覚めん。
ザウ それで、本当にスティニアの秘密実験室で生まれたことにしていいの?
一同 駄目だってば(笑)。
ルート とにかくそういうことで、ルフェルトを運ぶの、手伝って下さい。
GM だから、まだザウが自分のこと話しただけで、他の人はお互い名前も分からないんだってば(笑)。
ここで、ようやく自己紹介。
この時、正直者の三人が、ご丁寧にも、ジャスティスを修理するための手掛かりを求めてスティニアにやってきて、みんなそろってスティニアに密入国したことまで、ぺらぺらとしゃべってしまったもんで、プロントンが警戒するのも無理はない。まあ、本当に怪しい連中なら、「これは実は秘密なんだが」とか言いながら、聞かれちゃ困ることをペラペラしゃべることもないだろうと思ってくれたらしいが。
とにかく、ここで出会ったのも何かの縁。プロントンは一行とともに、ルフェルトの遺体を急ごしらえの担架に乗せて、グリトグラ村へと向かったのであった。こうして、ジャスティスを巡る騒動に無理矢理巻き込まれる運命にある犠牲者が、また一人増えたのであった。
GM では、それから半日。グリトグラ村が見えてくる。この辺りになると畑とかもあるから、君達が担架にルフェルトを乗せていると、何事だろうって目を向けるドワーフ達もいる。
ルート グリトグラ村に、ガヤン神殿はあるかな?
GM 小さいけど、あるだろう。
ザウ ちょっとまて、俺達がガヤン神殿に顔を出して大丈夫か?
GM グリトグラ村はスティニア国内にあるけど、事実上独立している。だから、心配することはないよ。第一、ジャスティスをスティニアの王城から持ち出すときにも、この村のドワーフ達に協力してもらってるんだから。
ザウ そういえばそうだったな。それじゃ、ガヤン神殿だ。
そして、グリトグラ村に到着。ザウが修行していた龍闘技寺院は、ここから山奥に向かって、二、三日行ったところにある。それから、ジャスティス持ち出しの時に主に世話になったのは、デルバイ神殿のドラン神官。そのデルバイ神殿は、ジェスタ神殿に附属している。
ザウ デルバイって、どういう神様だったっけ?
GM 炉と金属、柱や発明の神。ドワーフ以外の信者はほとんどいないはずだ。ほら、ルナルの前回のキャンペーンで、「機械馬」を発明したブワンさんが、デルバイの信者だった。
ミル 知合いがいるなら、ガヤン神殿より、そっちに先に顔を出しておいた方がいいかも。
バール そうしよう。
プロントン それで、俺はどこに行けばいいんだ?
GM 工事の依頼は、ジェスタ神殿を通してのものだよ。だから、そっちに行けばいい。デルバイ神殿はジエスタ神殿に附属してるから、神殿に入るところまでは彼らと一緒だな。
プロントン それじゃ行こうか。
GM でも、死体を運んでいるんだから、村に入ったところで、色々集まってくるか。
ルート あ、すいません。この先の吊橋のところでオーガーとかに襲われまして、仲間が死んでしまったのです。
GM 「オーガーだって!? な、何で、こんなところに!?」
ルート それで、どこかで葬式をあげてやりたいんですが……。
GM 「そういうことなら、ドワーフならファウン神殿なんだが……。人間式の葬式があげられるところは……」
ミル それは仕方ないですよ。心さえこもっていれば、形式はなんでもいいです。
ザウ ドワーフ式の葬式は、骨を砕いて細切れにして、みんなで食べるとか言われたらどうする?(一同笑)
ルート そ、その場合は、我々だけで何とかします(笑)。
GM そんな葬式しないってば(笑)。とにかく、君らの話を聞いたドワーフは、神殿の方に人を呼びに行ってくれる。
ミル それじゃ、うちらも神殿に向かお。
GM 神殿間でまで来ると、さっきの人の連絡で、すでに何人かの人が待っていてくれる。ザウやバールが知ってる顔もあるかもね。「おや? ザウさん、バールさん。お久しぶりですね。ここに戻ってきたということは……龍の力を手に入れたのですか?」
ザウ いや、そっちはまだなんだがね。
バール こいつ(ジャスティス)が、なんかヤバイ状態なんだ。それを何とかするための手掛かりが、スティニア王城にあるらしい。それで、もう一度、地下道が使えないかと思ってな。
GM 「そうですか……。しかし、この前使った通路は、あの時に崩れてしまいましたし……うぅーむ……」
ザウ あのさ、そのへんの込み入った話は、また後にするとしてだ。今はルフェルトの方が先だ。
GM 「あ、そうですね」 んでもって、ドワーフ達はてきぱきと準備をして、まずはルフェルトの遺体を安置するために、神殿内に部屋を一つ用意してくれた。葬式の準備やら何やらは、みんなドワーフ達がやってくれるので、君達はすることがなくなってしまった。
プロントン 俺は、そっちにいてもしょうがないからな。とりあえず、ジェスタ神殿の土木掛(?)の窓口に行って、親方の推薦状を見せよう。それじゃ、俺はここで……。
ルート あ、どうもありがとうございました。お仕事、頑張って下さい。
ミル せわになったな。ほな、また〜。
GM プロントンは、宿……は、人間用は工事中だから、神殿内に部屋を用意して、そこから現場に通ってもらうことになる。
ザウ これで、プロントンの出番は終りで、また新しいキャラクターが必要になったりして。(一同笑)
GM それはない。……多分。(あ゛〜、大工なんて止めとくんだったなぁ)
ルート それで、葬式が始まるまでずっと、ルフェルトの側についていてやります。
ミル うちも。そうだ、血まみれだけど、顔くらいはきれいにしてやらんとな。
ルート そうですね。それじゃ、それはミル姉に任せます。死に化粧でどうしようもないくらいひどいなら、私が何とか考えてみますが。
GM ルフェルトの葬儀は明日とりおこなわれることになる。そして次の日。ルフェルトの葬儀が行なわれ、ルフェルトはグリトグラ村の墓地に埋葬されたのであった。
ルート なんか、みょーに早い。
GM 葬式もロールプレイするつもりだったのか? さて、その頃、プロントンは人間用宿の内装工事をしていたのであった。一応、技能判定してみる?
プロントン やってみよう。(ころころ)おっ、ちょうどで成功。
バール それだと、ごく普通に仕上がってるってことだな。でも、腕のいい職人じゃなかったっけ?
ミル 腕のいい職人だから、ミスもなく無難に仕上がってるんやないの?(笑)
そしてその日の夕食後。ルフェルトの葬儀も無事終り、ようやく、今後どうするかの相談が出来るようになった。
グリトグラ村にやってきたのは、スティニア王城へと続く地下道がないか確かめるため。しかし、昨日の昼間にちょっと聞いたところでは、以前バール達が利用した地下道はその時に崩れてしまい、それ以外は心あたりがないようなことを言っていた。
ルート ということは、せっかくここまで来たのに、手詰りですか?
バール 今のところな。
ミル それから話は変わるけど、スクエアも何とかせんといかんのよね。
ルート ああ、あれね。そう、あれは見つけしだい、何とかしますよ。
バール 何とかするって、どうするんだよ?(笑)
ルート 私の気が済むまで、何とかするってことです。(←これまた、えらく抽象的な(笑))
ミル スクエアのやつ、スティニアの上層部とつながりがあるみたいやったしな。
ルート この前の、あの、翼人だったっけ? そいつの話振りからすると、間違いなくそうでしょう。
バール 間違いないな。ひょっとしたら、スティニア王城内で研究をしてるかもしれない。
ルート とにかく、スクエアとの対決に備えて、攻撃系の呪文──《火球》とか《石弾》とか、教えてもらえるところはないかな?
GM ペローマ神殿なら、小さいのがあるけど……ペローマって、そんな呪文覚えられたっけ?
ルート 高司祭の共通呪文にあるんですよ。
GM なるほど。でも、この村のペローマ神殿は、本当にちっちゃいから、高司祭なんていないんだ。
ルート いないのぉ? あ、でも、ジェスタ神殿は大きいから、高司祭がいるんじゃないですか?
GM ルナルの常識からして、よその神様の信者には呪文は教えてくれない。
ルート がーん! しかたがない、またの機会にしよう。
ザウ そうだ、クレコ村の勇者はどこにいった?(一同笑)
バール 知らん。あんなの、ここにいるわけないだろ(笑)。
ミル こんなところで思い出す必要もないわ(笑)。
GM そんなこと言ってたら、突然出現したりするぞ。(一同笑) いや、今回はさせないけどね。
ミル それはそれとしてやなぁ、そう、今後の予定や。
バール とりあえず、最初の予定通り、デルバイ神殿を訪ねてみよう。
ミル そう言えば、前にお世話になった人がいるとか言うとったね。
バール ああ。ジャスティスを取りにスティニア王城に潜入する時、色々と世話をしてくれた人だ。
ミル それなら、あってみる価値はありそうやね。
ルート それじゃ、そういうことにしますか。
GM では、明日はデルバイ神殿に行って、ドラン神官に会うでいいね。
一同 それでいいです。
翌日。一行は朝食を食べた後すぐに、デルバイ神殿のドラン神官を訪ねた。
GM 「おお、バールにザウ。久しぶりじゃな。おまえさん達が村にやってきたという話は聞いていたんじゃが、手の離せん仕事があっての」
バール いや、こちらこそ、遅くなっちまったな。
GM 「仲間が殺されたとのことじゃが……」
ルート 葬式は昨日無事に終りました。それで……デルバイって入信者で《火球》を覚えられるみたいなんだけど。
GM そうだけど?
ルート 教えてもらえないかな?
GM だから、よその神殿では教えてもらえないんだってば。ルナルでは、常識的に、そういうものなの。
ルート しかたないなぁ。やっぱり、大きな町のペローマ神殿で習うしかないか。(←もっとも、まともなペローマの高司祭が《火球》なんていう破壊にしか使えそうにない呪文を覚えているとは思えないが)
バール それでだ、また、スティニア王城に行かなくてはならない用事が出来たんだが、残っている隠し通路か何か、知らないか?
GM 「ううむ……わしらが知っておるのは、あの、崩れてしまった通路だけじゃ。他の通路と言われても……おお、そうじゃ! あやつなら、知っておるかもしれん」
ミル あやつって?
GM 「まあ、地下に関しては、おそらく我々ドワーフ以上の専門家だろう。今すぐ会いに行けるわけではないが……そうじゃの、二、三日すれば、わしも暇が出来る。そのとき、そやつのところに案内してやろう」
バール わかった。それでは頼もう。
GM 「任せておけ」
ザウ それじゃ、二、三日は暇になるんだな。それじゃその間……
ミル なあ、ザウのいた、龍闘技の寺院を見に行ってみんか?
ルート なんかミル姉、嬉しそうですねぇ(笑)。
プロントンの茶々 あれ? そこまで行くだけで、そのくらいかかるんじゃなかったっけ?
ザウ となると、急いでいっても往復で四日間か。
ミル それって、本当に見るだけやないの。
ザウ 往復、全速で走って修行するっていうのはどうだ?(笑)
GM 一応、二、三日したら暇になるっていったけど、その後もしばらく暇だから、出発をもう少し後にずらすことは出来る。
ミル それじゃ五日後ってことにして……それでも、龍闘技寺院にいられるのは一日だけか……。
ザウ ま、今回はやめておくってことで。
ミル ええーっ、やめるのぉ?
バール おいおい、あまり長居すると追っ手が来るぞ。スティニアの連中だって、刺客が倒されたってことにはいずれ気付くんだし。
ミル それならなおさら、まずは龍闘技寺院に身を隠してやな。
ルート この辺りに人がいるっていったら、この村か龍闘技の寺院だから、当然そちらにも追っ手は来ると思いますよ。
ミル ううむ……そうや、この村に、龍闘技寺院から買出しに来てる人とかいない?
GM そりゃ、たまに来るけどね。その人に教えてもらうなら、ザウに教えてもらっても同じことだぞ。
ザウ とにかく、龍闘技寺院には行かないぞ。わかったな。
ミル 仕方ないか。
GM それでは、それまでの三日間は、何をしている?
ザウ 俺は、ルートと一緒に、ペローマ神殿で龍についての調べものだ。小さいっていっても、図書室くらいあるだろ?
GM あるにはあるけどね。本当に、村の図書室って感じだぞ。
ザウ どういう本が置いてあるんだ?
GM 「ぐりとぐら」とか。(一同笑)
ザウ 絵本じゃなくて、龍関係の本は?
GM 「竜の子太郎」とか(笑)。
ザウ 「エルマーと竜」とか?
GM そうそう。
ザウ だめだ、ちっとも使えん! 絵本しか置いてないのか、ここは!
GM 一応、専門書も置いてあるけどね。鉱業とか精錬とか金属加工とか、諸々の工学系の本とか。
ザウ まあいいや。そういうので、ルートから調べものの仕方を習っている。そろそろCP使って、技能を取っていいかな?
GM そうだね。デューラーのペローマ神殿に行った頃から習い始めたから、2CPくらいまでなら、そろそろ良かろう。
ザウ 2CPくらい使えばいいかな? 《研究》技能だったっけ?
GM あ、それね、完訳版で《調査》技能に名前が変わったから。ちなみに、ガープス完訳版の技能一覧は五十音順にならんでいるのに、《剣》の次が《調査》で、その次が《言語学》。技能名の書き換えだけやったみたいね。
ルート なるほど、いかにも名前が変わりましたって感じだな(笑)。
ザウ それじゃ《調査》技能を取ります。それから、ついでに《考古学》も覚えていいかな?
GM まあ、いいでしょう。本当はセッションとセッションの間で覚えなきゃならないんだけど、ここで覚えちゃっていいや。
そんなこんなで、あっという間に日が過ぎて、三日後。デルバイ神殿のドラン神官から連絡があった。一応、相手にも連絡をしておかなくてはならないということで、次の日出発しようということになる。
一方、話からすっかり消えているプロントンの方だが、こちらは連日、人間用宿の内装工事を続けていた。プロントンの腕と、手伝いのドワーフ達の腕のおかげで、工事は予定よりもかなり早く進んでいる。
GM プロントンは仕事を終えて、神殿内の部屋に戻って来た。そこに、工事を発注してくれた、ジェスタ神殿の偉いさんが訪ねてくる。
プロントン あ、これはどうも。何か御用ですか?
GM 「プロントンさん、さっき現場を見てきたんですが、さすが、いい仕事してますねぇ」
一同 おおっ、褒められてる!
GM 「ところで、デルバイ神殿のドラン神官が、明日、〈多足のもの〉の技術者を訪ねに行くというんですが、どうです、一緒に行かれては? 彼らは非常に進んだ技術を持っていますからね。まあ、理解できそうな部分は少ないと思いますけど、それでも、何か今後の役にたつこともあるかもしれませんよ」
プロントン そうだなぁ……。
GM ちなみに、ここで「行かなくていいや」となると、新しいキャラシートに、また一歩近付くのだが。(一同笑)
プロントン 仕事は、順調に進んでいるんだったよね?
GM そのとおり。それに、もともと人間の客なんてあまり来ないんだから、多少遅れても問題なし。それより、〈多足のもの〉の高度な技術に触れることが出来るなんて、こういう機会でもないと、まずないしね。
プロントン それじゃ、ご厚意に甘えて、私もご一緒させてもらいます。
GM 「そうですか。それでは、ドラン神官には、私の方から話しておきます。明日朝一番に、デルバイ神殿の方に行って下さい」
ということで、何とかプロントンも一緒に出かけることになった。
さて次の日の朝。集合場所は、デルバイ神殿の前である。
GM さてと、みんなそろっているかな?
ルート もちろん、五分前には集合してます。
バール 朝飯は、みんな一緒だっただろ? 何でお前だけ早いんだ?
ルート いいんです。そういう癖があるんだから、なぜかみんなより五分早いんだよ(笑)。
プロントン みなさん、おはようございます。
ルート あれ、あなたは……。こんな朝早くから仕事ですか?
プロントン いや、ドラン神官と一緒に、〈多足のもの〉の技術者に会いに行くんですが。
ザウ 〈多足のもの〉?
ルート ……って、何です?
GM (ルールブックのイラストを見せながら)こういう、岩ヤドカリというか、岩から甲殻類の足やハサミと、ニョロニョロした触手が生えたような生き物だ。地の元素神に仕える〈源人の子ら〉で、高度なテクノロジーを持っている。
ミル うぅっ……なんか気持ち悪いかも知れないけど……爬虫類じゃないからよしとしよう(笑)。
ルート 地下に詳しい人としか聞いてなかったけど、確かにそれなら詳しそうだな。ところで、そういう知識って、一般的に知ってていいの?
GM 《神秘学》で判定してみ。
ルート それなら、確実だと思う。(ころころ)おおっ、+7成功! 一般的どころか、これだと、すごく詳しいことまで知ってるぞ。
GM まあ、そんなことをしているうちにドラン神官が神殿から出てくる。「うむ、これでみんなそろったようじゃの。それでは、出発するとしようか」
ミル よろしくおねがいしまーす。
バール それで、地下に詳しいやつってのは〈多足のもの〉だったのか。
GM 「そうじゃよ。まあ、彼らをただの怪物だと思っとる連中も多いがな。これから会いに行くのはフェレスという名前のやつじゃ」
プロントン それで、〈多足のもの〉は、どういった技術を持っているんですか?
GM 「どういった技術と、一言で聞かれてもな。非常に進んだ技術であることは間違いないが、我々には理解できんものがほとんどでな。それでも、たまには理解できるものもある。とにかく、自分で見てみるしかないだろう。もっとも、あまりのめり込み過ぎると、フェレスのようになってしまうがな」
ドラン神官の話を聞きながら、一行は、ドワーフの鉱山の最深部に向かう大斜坑にやってきた。ここから、エレベーターに乗って、はるか地下深くへと下りて行く。
GM ギリギリギリギリギリギリギリギリ……斜降エレベーターは、まだ止まる様子がない。
ザウ で、下りた先には第三新東京が(笑)。
ルート しかし、これだけでもすごい技術ですよね。
ミル 一体、誰がこんな深い穴掘ったん?
ザウ ここのドワーフ達だよ。
GM 〈多足のもの〉とつき合いがあるから、他のところよりも高度な技術が導入されてるけどね。そんなこんなで、ようやく最深部に到着だ。
ルート 一体、どのくらいの深さなんだ? 大体、見当つかない?
GM そうだな……地下1,000メルーくらいはあるんじゃないかな。
ザウ それって……結構暑くなってない?
GM そうかもね。
ミル これで、天井とかが崩れてきたらどうするんやろ……。
バール 地下1,000メルーだからな。運良く救助されるまで、どうしようもないと思うぞ。
ミル ひゃ〜ぁ!
GM とにかく、エレベーターを降りて、さらに進んで行く。途中、ドワーフ達が、鉱石をトロッコで運んだり、カンコンカンコンと採掘作業をしているのを見かけたりする。そういうところを横目で見ながら進んで行くと、やがて、大きな金属製の扉の前にやってきた。
「さて、ここから先は、わしらが掘ったものじゃない。〈多足のもの〉の領域だ」
扉を開けると、その先はドワーフの坑道と全く作りの違う通路が続いている。〈多足のもの〉が作った、地下通路である。その通路は基本的には一本道なのだが、上ったり下ったり曲がったりぐるっとループしていたりする。
ルート 我々の幾何学と根本的に違うんですね。
GM 「まあ、〈多足のもの〉が作ったもんだからの」
ルート それはそれで、どういう幾何学か興味がありますけどね。
GM 「フェレスに会ったら、色々尋ねてみるといい。『正13面体』の立体模型とかを持ってきてくれるぞ」
ミル あ、怪しい……。
ザウ どこをどうやったら、そんなもん作れるんだよ。
GM そんなこといっても、〈多足のもの〉の連中は、そういうのを作ってくるんだからしょうがない。ま、そういうことを話しているうちに、何かイベントが発生するかも知れない。代表者一名、ダイスを三つ振って、合計値を申告して。8以下が出ると、何か起こる。
バール では俺が。(ころころ)12、何も起こらないぞ。
GM それでは最初の一時間は何も起こらなかった。二時間後、三時間後のぶんもどうぞ。
バール (ころころ)やっぱり、何も起こらず。その次も何もなし。
GM なんだ、つまらん。
ミル 何も起こらないんか。
ルート でも、こういう変わった構造の通路を見てると、飽きないからいいじゃないですか。
ミル どこが!? うちはもう、ただただ歩くだけなんて、あきあきしてきたわ!
ルート もう、ミル姉は我慢強さが足りないんだから(笑)。
バール それで、いつまで歩かせるんだ?
GM 四時間くらい歩いたところで、通路は大きな吹抜けにつき当たる。直径が100メルーくらいの円筒形の縦穴で、上を見ても下を見ても、明かりの届く範囲では天井も床も見えない。その壁に沿って通路が作られていて、君達が歩いてきた地下通路は、それにつながっているわけだ。他にも、いくつもの地下通路が、ここにつながっているようだ。
ミル ねえ、その通路、手摺とかついてるの?
GM そんなものはない。
ミル は、端の方には寄らんようにしとこ……。
GM 「さてと、ここでやつと待ち合わせじゃ」
バール というより、ここまではほぼ一本道だから来られるが、ここから先は無理だってことだな。それじゃ、待つとしようか。
待つことしばし。近くの地下通路から、黒地に白と赤の筋がはいった殻を持つ〈多足のもの〉が現れた。彼が、元ペローマ信者で現〈多足のもの〉のフェレスである。殻の上に、何やら妙な形の機械のような物を乗せているが……。
GM 「フェレス、久しぶりじゃな」
ルート ところで……その妙な機械は何なんです?
GM フェレスが触手で機械を何やら操作すると、その機械から声が出る。「イツモ筆談、メンドクサイ。ダカラ、コンニャク機ツクテキタ」
ザウ こんにゃく?
GM 「コンニャク……ちゃう。婚約? ……翻訳、そ、翻訳機ノマチガイ」
ミル 翻訳こんにゃく?(←ドラエモンの道具かい!)
GM 「マダスコチ、オイシク訳セナイ事アルネ。……アア、マタ変ダ。マア、ソレハイイトシテ、ソレデ、キチは何の妖怪だい?」
ミル 妖怪はいいとして、キチって?
GM フェレスは機械のあちこちをごちゃごちゃ操作して、操作している。「吉ジャナクテ凶、今日ノ間違イ」
バール 無理矢理間違えてるような気もするが(笑)。とにかく、スティニア王城に通じている地下通路を知らないか?
GM 「ソウナノネ、近クマデイッテル通路、タシカ、一本アッタト思ウノヨ。デモ……」
テープ うにぃ〜、がちゃん。
あ、テープが止まってしまった。じつは、今回のセッションでは、テープが止まったのに気付かず進めたので(だって、テープレコーダーが音もなく止まるんだもの)ここからしばらくは記憶を頼りに書きます。
フェレスの話によると、その通路は、ずっと長い間封鎖されたままなのだという。なんでも〈悪魔〉戦争のころからずっとだそうで、となると、中に何かヤバイものがいる可能性も高い。ついでにいうと、半月前の地震でこの辺りの断層が動いたらしく、〈多足のもの〉の地下通路は現在あちこちで点検&修復作業中。日頃メンテナンスが行き届いている通路でさえそうなのだから、長年放っておかれたその通路には、かなり危険な状態になっている場所もあるだろうとのこと。
だからといって、ジャスティスをこのままの状態にしておくわけにはいかない。スティニア王城にもぐり込むための通路は、他にはあてもないし、やはりその通路を使わせてもらうことにした。
GM そこまで言うなら、まずは封鎖された通路の前まで案内しよう。フェレスの後について、これまで以上にぐにゃぐにゃの通路を進んで行くと、やがて、一枚の壁につき当たる。「タコイカ、コノ壁ヲ一時的ニ開クノハ、大丈夫ト思ウ」
プロントン タコイカって……?
GM 「イカカイ……イイカイ、ノ間違イ」
ミル それで、何か問題があるん?
GM 「一時的ニ開クノハ、許可サレルト思ウ。デモ、ワレワレの通路ヲ危険ニサラスワケニハイカナイのだ。ユー達ガ行ッタラ、スグに閉ジルコトニナルト思ウ。ソレデモイイカシラ?」
ルート ま、何とかなるでしょう。
GM それなら、フェレスはここを開けてもらえるように、仲間との相談(?)に戻ることにしよう。それから、地下に強い人──例えば、ジェスタの鉱山関係者とか──が一人くらいいた方がいいだろうってアドバイスをくれる。
ミル ジェスタといえば……。
プロントン 俺? そうだな……仕事が残っているんだが……急ぎじゃないって言っていたしな。何か大切な用があるようだし、手伝ってやってもいいぞ。
ルート それじゃ、よろしくお願いします。
GM あの……「地下に強い人と言えば、ジェスタの鉱山関係者」とは言ったけど、「ジェスタの人は地下に強い」と言ったわけじゃないんだけど。プロントンって、大工でしょう? 石とか、鉱山とか、そういった関係の技能って持ってたっけ?
プロントン 実は、ない。でも、自分でも気付いていない。(一同笑)
ミル それで、うちらも気付かずに、地下ではちいとも役に立たん人をアドバイザーとして連れて行くことにしたんね。(笑)
バール 大工を地下に連れていって、何をするつもりだったんだろう?
ザウ 地下通路の内装工事じゃないのか?(笑)
GM キャラクターを作る時、大工じゃなくて鉱山関係者にしとけば良かったね。まあ、いいや。とにかく、何とか無理矢理一緒に行動することになったんだから。(笑) それでは、実際に通路に入れるようになるまでは、まだしばらくかかるだろうから、今日の所はグリトグラ村に戻ることにしようか。
さて、村に戻ったら、地下通路探索に必要な水や食料、ロープにくさび、その他諸々の装備の準備作業が待っている。しかし、そんな準備もそのうち終り、あとはフェレスからの連絡待ちという状態になると、途端に退屈するのが一人いるのである。
ミル さてと、準備も終ったことやし、今度こそ、龍闘技寺院の見学に行こう!
GM やっぱり?
ミル せっかくここまで来たんや。覗いて行かんと、嘘やろ?
GM はいはい。それで、同行する人は?
ザウ 俺は当然、一緒に行かないと駄目だろうな。師範にも挨拶しておきたいしな。
ルート 珍しそうなんで、一緒に見に行きます。
バール ああ、行ってこい。俺はここで待機しておこう。
GM 待機ねぇ……で、本当の目的は?
バール そろそろジャスティスが騒ぎ出すころだから、食事をさせておかないとな(笑)。
プロントン 俺も、出発するまでは、出来るだけ工事の方を進めておくよ。
GM 分かった。それじゃ、ミル、ザウ、ルートの三人が、龍闘技寺院へと向かうわけだ。龍闘技寺院までは、往復で四、五日かかる。その途中の道は、険しいけれど、危険だというほどではない。まあ、途中でトカゲやヘビくらいは出るかも知れないが(笑)。
ミル 出るなーぁっ!
ルート ちょうどいい、捕まえて、夕食はトカゲ鍋にしましょう。
ザウ そうだな。
ミル 食うなーぁっ!
バール とかいうふうに、そいつらがやっている間、俺はグリトグラ村を離れて、近くの村に行って来ようと思うんだが、どのくらいかかる?
GM ああ、ジャスティスの食事ね。そうだね、往復で四日くらいにしておこうか。
バール それじゃ行ってみるか。それで、まずは適当に噂話とかを集めておくか。
GM 噂話ね。君らに関係ありそうな話といえば、やっぱり、凶悪犯罪者がどこぞの村のガヤン神殿を襲って、神官達を皆殺しにした話とか(笑)。
バール それから、この村の規模は?
GM 小さいよ。山の斜面に貼り付くように、30件ほどの家が並んでいる程度だ。
バール ということは、ガヤン神殿とかも大したことはないな。
GM そうだね。単なる寄り合い所というか、そいう感じだね。一応、日中はガヤンの入信者の人が一人だけ詰めてるけどね。
バール それじゃ、一言で済まそう。
プロントンの茶々 一言?
バール 夜中になってから、極悪非道の限りを尽くした。お終い(笑)。
ミルの茶々 うわぁ、相変わらずこの男は……。
GM どの程度の極悪非道?
バール 死人が数人って所かな。(←一家惨殺か?) それから、揺動のために、数件に火を放っておく。
GM この村でそこまでやられたら、追っ手なんてかからんだろうな。それじゃ、バールは夜中になってからある家に忍び込み、ジャスティスに食事をさせた。
バール さあ、これからしばらくは食事抜きかも知れないからな、たっぷり吸っておけよ。
GM 血を吸った。んでもって、ピシィッ!!!
バール おっ? 元気になったか?
GM ジャスティスの亀裂が広がったんだよ。
ミルの茶々 その一家に、〈悪魔〉の人がいたん?
ザウの茶々 ジャスティスに封印されている〈悪魔〉が血を吸って、活性化したんじゃないのか?
バール とにかく、適当に家の中を荒して、それから村の数件に放火して、俺はさっさと逃げる。
GM はいはい、ジャスティスの亀裂が広がったのは、あまり気にしないわけね。それじゃ、バールは極悪非道の限りを尽くし、火事で騒然となった村をこっそり離れ、グリトグラ村へと戻る。
では、また話をミルたちの方に戻すとしようか。バールがそういう極悪非道を行なったとは知る由もなく、君ら三人は、龍闘技の寺院までやってきた。
ミル こ、ここが龍闘技の神殿なんやな……。(←感動している)
GM 中からは、ザウにとっては懐かしい掛け声が聞こえてくる。「やーっ! とーっ!」「オラッ、もっと腰を落せーっ!」(一同笑)
ミル た、鍛錬となると、その掛け声なんやね(笑)。それで、門は開いてるん?
GM 閉まってるよ。
ミル ザウ、頼むわ。
ザウ ああ、分かってる。
GM 中からは、相変わらず掛け声が聞こえてくる。「おらっ!」「うりゃっ!」「どがあぁっ!」
ルート どがぁっ?
GM 「ぺろり〜ん!」(一同笑)
ミル なんやそれは(笑)。
GM いや、最後のは冗談だけど。それで、どうやって開けるって?
ザウ 中から開けてもらうしかない。たのもーおぉ!
GM 道場破りかい(笑)。ええっと、ザウがそう声を掛けると、横の通用門が開く。
ザウ 知ってる顔?
GM 「ああっ、ザウ先輩! みんな、ザウ先輩が戻ってきたぞーっ」
ザウ 戻って来たわけじゃないんだが、ちょっと近くまで来たんで、寄ってみたんだ。
プロントンの茶々 先輩ってことは、ザウって、結構偉かったんだな。
ザウ それほどでもないがな。
GM 「それで、じょすてぃす? とかいう魔剣については、何か分かったんですか? それを、どこかで、どうにかして、何とかすると、龍の力が得られるっていう」
ルート いえ、確かに、〈聖拳〉ジョスティスってのは、眉唾でしたけど(笑)。
GM 「それで、こちらのお二方は?」
ザウ 俺の今の旅の連れだ。見学させてもらうぞ。
GM 「あの、部外者は立ち入り禁止ってこと、ザウ先輩も知っているでしょう?」
ミル ええっ、そうだったん?
GM 「それとも、入門者ですか?」
ミル いや、入門ってわけやなんやけど。ちょっとだけ、どういうものか習ってみたいっていう程度で……。
GM 「龍闘技を習うということは、すなわち、入門するということです。その場合、最初の三年は下働きとして、町への買出しや食事作りをして、基礎体力を養います。本格的な修行にはいるのは、それからですね」
ザウ そうは言ってもだな、こいつは、結構な使い手だぞ。特に、我々の使えない【かかと落し】という技がだな……
ミル 【かかと落し】って、ドワーフは使えないんだっけ?
ザウ ほら、何せ足の長さが(笑)。
GM そういうことを話していると、扉の向うのドワーフ達が、ささっと動いて道を開ける。そして、立派な体格の老ドワーフがやってくる。
ザウ あっ、し、師範!
GM 「ザウよ……お前、目的は果たしたのか? それとも、あきらめて逃げ帰ってきたのか?」
ザウ まだ、目的を果たすための旅の途中です。〈聖剣〉ジャスティスは見つけたんですが、そこから先がどうも……。今回は、ちょっとグリトグラ村に立ち寄ったもので、ついでに顔見せに来たんですが。
GM 「お前がここを出る時に、わしは言ったはずだ」
ザウ あ、何か言われていたんだ。(一同笑)
ルート 「目的を達成するまで帰ってくるな」
バールの茶々 「戻ってくる時は、手土産を忘れるな」だったりして(笑)。
GM ルートの方だよ。「修行半ばでここを去るからには、その目的を果たすまで、戻ってくることは許さん」
ザウ だから、戻ったわけじゃなくて、単なる挨拶だってば。
GM とにかくそういうわけで、ザウたちを寺院に入れるわけにはいかない。「さ、皆のもの、修行に戻れ!」「はっ、わかりました」
ミル あ、あの、ちょっと?
GM ぎぎぎぎぎ、ばたん! 扉も閉められてしまった。
ミル ザウ、何とかなるんやなかったの?
ザウ しかし、師範がああ言ったからには、絶対に入れてもらえんだろうしな。確かに、ああいうことを言われたような気もするし。
ミル そんなぁ、せっかくここまで来たのにぃ〜。
ザウ まあ、久しぶりに後輩や師範の顔が見られたんだ。それだけで十分じゃないか。
ミル うちはちっとも十分やない!
ルート ええっと、その、ザウさん? 外から寺院を覗いたりは出来ないんでしょうか?
GM 塀に囲まれてるからね。
ルート うーむ……あっ、《魔法の目》っていう便利な呪文があったぞ。それで、中の様子を見学してみよう。
GM そういうことなら、ルートは中の様子を見ることが出来る。ドワーフ達が庭に集まって、普段ザウがやっているような型の練習とか、二人組で試合とかをしている。
ルート ほう、へえ、なるほど……。
ミル ねえ、それってうちにもかけられへんの?
ルート 人にはかけられないんです。
GM ということで、ミルは中の様子を見ることは出来ない。ただ、かけ声だけは聞こえてくる。「違う、そこはそうじゃないといっただろ。もっとこう、くねくねっとだなぁ!」(一同笑)
ルート ちょ、ちょっと、思っていたのと違いますね(笑)。後は適当に、道場の造りとか、そういったものを、飽きるまで見物しておきます。
ミル ねえ、ルート、うちにも見せてよ、見せて見せて! とか言って、首を絞めてたりして(笑)。
ルート うぎゅっ、だ、だから、この呪文は、他人にはかけられないんですって!
ミル ええい、こうなったら、壁をよじ登ってでも見てやる!
ルート それだったら、《空中歩行》をかけてあげますよ。
ミル そういう便利なものがあるんなら、さっさとかけんかい!
ルートに《空中歩行》をかけてもらったミルは、塀の上から寺院の中の様子を覗くことが出来た。最初のうちは色々感心しながらも、大人しく見ていたミルなのだが、やがてそれだけでは我慢し切れなくなってきた。
ミル ああ、見てるだけじゃやっぱ駄目や。ううむ……このまま中に飛び降りちゃえば……でも……。
GM どうするね?
ミル うーん……ミルの性格だと、やっぱりこのまま飛び入り参加するだろうな。よし、練習してるところまで行ってみよう。
ルート あっ、ミル姉!
ミル でも、ルートにうちを止める手段はあらへんもんねぇ。ねえ、ちょっとその技、もうちょっと詳しく見せてくれへん?
GM 「あっ、さっきザウ先輩と一緒にいた人! 駄目ですよ、一体、どこから入ってきたんですか!」
ミル そう硬いこと言わんと、ちょっとだけでいいから(笑)。
GM とか話していると、すぐ後ろから声がかけられる。「お嬢さん」
ミル はい?
GM 師範がいる。
ミル あ、あの、その……。
GM 「どこから入り込んできたのだね? さっきも話した通り、入門者以外は立ち入り禁止なのだよ。それとも、入門するつもりなのかね?」
ミル え、ええっと……。
ザウ (中から声だけは聞こえている)おいおい、入門するなんていうんじゃないだろな?
ミル 一瞬、それもいいかもと思ったけど(笑)。実は、うちも、龍の力を求めて、旅をしていたんです。
GM 「だから、入門したいと?」
ミル いや、そうじゃなくてやね、その手掛かりが、今、ここで、見つかったと思ったんや。
プロントンの茶々 だから、それだと「入門する」になっちゃうぞ。
ミル 入門じゃなくて、今後、より強い敵と戦うためにも……。
バールの茶々 入門して修行するって?(笑)
ミル ええっと……六日間だけ、体験入門ってのはどう? その間に、技の一つくらいは覚えられるかも知れないし。
GM 「無理だな。そんな短期間で修得できるような技はない。あなたも、武闘家ならば良く知っているだろう」
ミル いや、だから、基礎の型だけでもやな……。
GM 「……」
ミル ……しゃあない、それじゃ、せめて一度だけでもお手合わせを。
GM 「……仕方ない。一度だけですぞ。外にいる、ザウともう一人の連れの方にも、中に入ってもらえ」
一同 おおっ!
ルート ミル姉、あっという間にぼろ雑巾になっちゃいそうですよ。
ザウ 師範は容赦ないからな。
ミル でも、こんなチャンスは滅多にあらへん。うちはやるで!
GM では、皆が見守る中、ミルと師範は向かい合い、試合開始の合図を待つ。そして、審判役のドワーフの手が上がり、それが振り下ろされる。「始め!」
ミル よし、いくでっ!
GM と、その時、師範の姿がフッとかき消える!
ミル なっ!?
GM 次の瞬間、ミルは何か強い衝撃を受けて、そのまま意識が遠のく。倒れたミルの横で、師範は余裕の表情を見せ、ザウとルートに向かっていう。「さて、お嬢さんはお帰りだ。手加減はしておいたので、すぐに目を覚ますだろう」
ルート あ、どうもどうも、お騒がせしました。色々無理を言って、どうもすいませんでした。
ザウ それじゃ、こいつは俺が背負っていきますんで。師範もお元気で。
GM とりあえず、外にまで運び出した。そして、師範の言った通り、ミルはすぐに目を覚ます。手加減したから、傷はまったくないよ。
ミル ……さ、さすが龍闘技の師範。格が違い過ぎる。何があったのか、全く覚えとらんわ……。
GM そりゃそうだろう。GMだって、何が起こったか分からないくらいだから。(一同笑)
ルート これで気が済んだでしょう。それじゃ、グリトグラ村に戻るとしましょうか。
ミル そうやな。〈多足のもの〉からの連絡も来てるといいけどな。
三日後。ザウたち三人はグリトグラ村に戻ってきた。そこでは、すでに用事を終えたバールと、工事を一段落させたプロントンが待っていた。
バール よう、どうだった?
ザウ それがもう、ミルがこてんぱんにやられてまぁ(笑)。
プロントン それで、連絡の方は?
GM ミルたちが戻ってきて二日後に来た。ということで、地下に向けて出発。まずはフェレスに会いに行くのだが、今回も、途中何か出なかったかダイスを振ってもらおう。
ルート それじゃ今日は私が。(ころころ)でない(ころころ)おっ、何か出たぞ。
GM ということは、何やら銀色の金属で出来た、サソリというかムカデというか、そういう格好のものが近付いてくる。全長2メルーくらいかな。
ルート あれって、〈多足のもの〉と関係するのかな?
GM 関係あるんだけど、知ってるかな? まあ、ルートなら判定させても多分成功するだろうな。メスクリンという、〈多足のもの〉がつくるロボットみたいなものだ。通路のメンテナンス用にでも作られたんだろうが……こいつは、頭の部分が陥没している。
ミル こ、壊れてない?
GM 壊れてるかもね。ギチギチいいながら、君達に向かってくるし。
バール それなら壊しても構わんだろう。さっさと片付けるぞ。
狂ったメスクリンは、ハサミと尻尾のドリルで攻撃を仕掛けてくる。まず先手をとったのはPCたち。呪文に集中したルート以外がメスクリンを攻撃し、そのうちザウとミルの攻撃が命中してダメージを与えた。
GM メスクリンの反撃。ミルに向かって、急にぐおっと伸び上がって攻撃してくるぞ。
ミル なっ!? ちょっと驚くかも。
GM そうでしょう。ということで、この攻撃はフェイント即攻撃扱いだ。で、意表をついた攻撃だから、最初にこの攻撃をした時に限り+5修正がある。まずはフェイント判定で(ころころ)よし、6効いてるぞ。
ミル こっちは3成功。うーん、防御は-3ペナルティーか。
GM で、攻撃も命中ね。
ミル あ〜、だめや〜!
GM ダメージは7点の叩き。
ミル 3点くらった〜。でも、まだまだ!
とまあ、ミルにダメージをちょこっと与えたものの、次のターンでプロントンのパイリングハンマーでの攻撃がクリティカルで命中。防御点無視して19ダメージを一気にくらい、これでメスクリンは活動停止。わずか2ターンの戦闘であった。
ルート おおっ、すごい!
ミル なかなかやるやない。
プロントン いやぁ、それほどでもないですよ(笑)。
GM そういってるのはいいがな、かなり過剰なダメージを与えたものだから、地震で脆くなっている床をぶち抜いたぞ。本当は、メスクリンが尻尾ドリルで床をえぐった時に判定するはずだったんだが、プロントンの攻撃でもそれは同じこと。さあ、敏捷力判定をするのだ。失敗すると、床と一緒にしたの通路まで落ちるぞ。
プロントン な、なんとぉ!? (ころころ)よし、成功!
GM では、プロントンの目の前の床が崩れて、一つ下の通路に落ちて行く。高さは5メルーくらいかな。ま、落ちなかったから関係ないけどね。
プロントン ふぅ、あ、危なかった……。
ミル その穴を飛び越えるとか?
GM いや、通路の端の方を歩けば大丈夫。
ミル そういうことなら……ルート、3点治して。
ルート はいはい、すぐに治しますよ。
こうして、ちょっとしたハプニングがあったものの、一行は無事に、先日フェレスと待ち合わせをした吹抜けのところまでやってきた。今回は、すでにフェレスが先に来て待っていた。
ザウ おい、さっき銀色の変なのに襲われたからやっつけたけど、あれって、お前たちのか?
GM 「銀色ノ変ナノ?」
バール ルートが確か、メスクリンとか言ってたな。〈多足のもの〉の作ったものだろ?
GM 「アア、ソウイエバ、通路めんてなんす用ノガ一匹、落磐事故ノ後、こんとろーる不能ニナッテ、行方不明ダッタノネ。止メテクレタナラ、チョウド良カッタアルノネ」
プロントン つ、ついでに、通路の床もぶち抜いちゃったんだけど……。
GM 「おーけーおーけー、のーぷろぶれむだっちゃ。スグニ修理用ノヲムカワセルヨ。ソレデ、準備ハ出来テルカナ」
バール ああ、よろしく頼むぞ。
GM では、前と同じくフェレスに連れられて、ぐにゃぐにゃとした通路を進む。これで案内がいなくなったら、もう二度と元のところに戻れないなというころ、例の一枚壁の前に到着。
プロントン ええっと……用が済んで帰る時は、案内はどうするんでしょう?
GM 帰りはこの通路は使えないって。君達が入ったら、すぐにまた封鎖しちゃうんだから。さて、フェレスは壁の横の辺りで何やらごそごそやっていたのだが、しばらくすると、壁が左右に割れてスライドし始める。
ルート おおっ!
GM で、壁の向うはまた壁になっている。そこまで進んで、再び何か操作をすると、同じようにその壁も開く。その先もまた壁で……
ミル 三重に封印してあるの?
GM いや、まだだ。全部で五枚ある。その最後の壁には、いくつかの種族の言葉で文字が刻んである。君らに読めるのもあるね。「己と戦うな。仲間を傷つけるな。奴の姿を見てはならぬ。注意せよ、あれは大人しく滅びはせぬ」
ルート はぁ……。一応、メモしておこうか。でも、奴の姿を見るな以外は、あまりまともな情報じゃないような気もするな。
ミル 一応、注意しろというのもあるけどね。
GM では、最後の一枚を開こう。
プロントン よろしくお願いします。
GM 「サイゴニ、モウ一度聞ク。コウカイシナイネ? キミタチガ行ッタラ、マタ、スグニ閉鎖スルコトニナッテイルヨ」
バール もちろん。もっとも、それを開けたらすぐに壁だったりしたら、後悔するかも知れないが(笑)。
ザウ 覚悟は出来てるからな。
GM それでは。ずごごごごごごごごごごごごご……。
バール よし、進もう。
GM 「ソレデハミナサン、無事ヲオ祈リシテマスヨ……」 ずごごごごごごごご……。君達が通路に踏み入れると、その後ろで、壁が閉じられてゆく。もう、後戻りは出来ないぞ。
ミル なあ、うちらはそれでも構わへんのやけど、なんでプロントンまでこういうことに巻き込まれんといけんのやろね?
ザウ そういえば……。この通路で後戻りできなくなるんだから、当分、工事の方は休みになるんじゃないか?
プロントン でも、通路を抜けた後は、普通に地上の街道を歩いて戻ってくればいいんだろ?
GM ルフェルトの代わりのキャラクターを大工なんて職業にしたのが間違いだったな。まあ、プロントンはかなり迂闊なキャラだったということで(笑)。(←こんな特徴も癖も持ってないけどね)
ルートの灯した《持続光》の明かりを頼りに、一行は、封印されていた通路を進んで行く。基本的に〈多足のもの〉が作った通路なので、これまでと同様に、グネグネグニャグニャ曲がっていて方向間隔は狂いっぱなし。ただ、今のところ一本道なので、迷う心配もないだろう。
さて、この通路、やはり千年以上も放っておかれただけあって、いくら〈多足のもの〉の技術を持ってしても、劣化は避けられない。風化が進んだ壁や天井から剥がれ落ちた、細かい砂利や砂が床にうっすらと積もっている。また、地震の影響なのか、大きなひび割れが見られたり、大きく崩れて通路の半分以上が埋まっているような場所もあった。
ミル ほえ〜、結構危なそうなところもあるなぁ。崩れたりせえへん?
GM 大きな振動を与えるとやばいかも。でもまあ、君達は何とか大きな事故にもあわず、通路を進んで行く。一応、〈登攀〉技能かそれの技能無し値で判定して、失敗したら瓦礫を乗り越える時に転んで、ダイス一個分くらい怪我をしたことにしようか。
ミル 〈登攀〉? この前も、それでひどい目にあったような記憶が(笑)。(ころころ)ああ、やっぱり、失敗するのね。
GM 他の人は? 全員成功? それじゃ、ミルだけは途中の瓦礫を乗り越える時に滑り落ちたのか、それとも、運悪く天井の崩壊に巻き込まれたのか、とにかくダイス一つ分ダメージを受けておいてくれ。
ザウ しかし、この先ずっとこういった感じだと、本当に通路が埋まってて行き止りなんてこともあるかも……。
GM それは、大丈夫そうだよ。崩れた天井なんかを見てみると、石の通路の外側に、さらに金属製の壁が見えるから。そちらの方はまだまだがっしりしているようだから、たとえ内側の岩が全て崩落しても、外の金属の壁は崩れない。だから、まるごと埋まるということはないだろう。
さて、そういった、行けども行けどもまるで代り映えしない通路を、丸一日進んで……。
ミル 丸一日、ずっとこういう風景なん? う〜みゅ、飽きてきたかもしれない(笑)。それで、何か変化があったん?
GM うんにゃ。何も代わらないが、そろそろ夕食を食って寝る時間だろう。
ルート まあ、急いでも仕方ないみたいですしね。それじゃ、天井や壁がまだまだ丈夫そうなところを選んで、キャンプを張りますか。それで持って、買い込んできた食料を広げて夕御飯を食べる。
ザウ あとは寝るだけ。一応、見張りは立てるとするか。それで、見張りの順序は……
プロントン あ、見張りはいらないよ。
ミル ほへ? 何で?
プロントン 《番犬》っていう呪文を知ってる。何かが呪文の効果範囲内に踏み込んでくれば、すぐに目が覚めるよ。
ミル おおっ、便利な呪文知っとるやないの。プロントン、偉い!
プロントン (ころころ)はい、かかりました。それじゃ、おやすみなさい。
ルート ええっと……まあ、呪文にまかせちゃっていいかな。私も寝ます。
ザウ それじゃ俺も。
結局、プロントンの《番犬》を信用して、見張りも立てずに一同ぐっすりと(かどうかは知らないが)眠ったのであった。
さて、何事もなく次の日。時計なんてないし、太陽も見えないので時刻は良く分からないが、とにかく腹時計で目を覚まして、朝食を終えたらすぐに出発。ひたすら同じような通路を歩いて行き、そしてその日のお昼頃、突然、通路は広々とした空間にでくわしたのであった。
ルート おおっ、ついに変化が! ちょうどいいから、ここで昼飯にしましょう。
ザウ 広い空間って、外にでも出たのか?
GM いいや、相変わらず地下だよ。天井までの高さは、今までとそう変わらない。大体3メルーってところか。ただし、そこは中央部が緩やかに盛り上がった、直径500メルーくらいの丸い部屋……って、明かりが届かないか。まあ、そういった感じの広い空間に出たわけだ。
ルート ひ、広すぎて、かえって心配ですね。ちょっと戻って、通路に引っ込んで昼食にしましょう。
ミル その前に、その部屋の作りは、やっぱり今までの通路と同じ? ほら、石の外側を金属で覆ってあるとか言ってたじゃない。
GM 明かりの届く範囲では、崩れた天井や壁が見当たらないから、それは分からないけどね。基本的には、今までの通路と同じような雰囲気の壁や天井だ。
バール とにかく、一休みしたら、壁沿いに調べて行くしかないな。
ミル いちおう、うちらが出てきた通路の前に、何か印をつけてから行くね。
GM 一休みした。それから、壁沿いにぐるーっと回ってみると、まあ、さっき言ったように直径500メルーくらいの丸い部屋なんだ。でも、明かりが届く範囲しか見えないわけだから、壁沿いに進むなら、その壁が緩やかに曲がっているような感じがするという程度かな。とにかく、ずーっと進んで行くと、やがて元の通路の前に戻ってくる。そして、君達が入ってきたところを含めて、6本の通路がこの部屋につながっている。
プロントン ……そのうちの、どっちに進めばいいんだっけ? フェレスさん、何か言ってたっけ?
ザウ 「『多分』一本道」とか言ってたような……。
バール ……とにかく、この部屋の真中辺りも調べておきたいな。出てきた通路から、今度は真っ直に進んでみる。
GM この部屋は、中央に向かって緩やかに盛り上がっている。床も天井も同じような形をしているから、天井までの高さは変わらない。そうやって真っ直歩いて行くと、部屋の中央付近に来た時、直径10メルーくらいの、深ーい縦穴にぶち当たる。
ザウ 深いって、どのくらいなんだ?
GM 《持続光》って火の明るさで作ったんだよね。それくらいじゃ、底まで明かりが届かないんじゃないかな。
ザウ それじゃ、何か物に、めいっぱい明るい《持続光》をかけて、それを落してみるとか。
ルート そうすれば、一応深さは分かると思いますけど……それって体力を5点も使うんですが……。
GM とか相談しているとだ……全員、聴覚判定をどうぞ。
プロントン しっぱーい!
ザウ うをっ、ファンブルだ!
バール ザウは、幻聴でも聞こえるのか?(笑)
GM 『一緒に幸せになろうよ〜』とか?(一同笑)
ザウ うげげ、そんなの聞こえたらいやだなぁ。
バール とりあえず、俺は成功。
ルート 私も4成功です。
GM 成功した人は、穴の奥の方から水の流れる音が聞こえる。
ルート おや、水の音ですね。
バール ほほう……何か投げ込んでみるか。その辺に、小石か何かないか?
GM この辺りにはないが……通路まで戻ればいくらでもあるから、いいでしょう。
バール 投げ込んでみる。
GM ひゅうぅ〜〜〜〜ぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜ぽちゃん、とかすかな音。
ミル ああ、良かった。変な音でもしたらどうしようかと思った。
ザウ 「いてぇっ!」とか?
ルート それで、「あなたの落したのは、この金の小石ですか、それともこちらの銀の小石ですか?」
バール どちらでもない。俺が落したのは、それと同じ大きさのダイヤモンドだ(笑)。
ザウ 「自分の欲望に正直な方ですね。褒美に、これをあげましょう」
プロントン な、何がもらえるんだ?
ルート ええっと、それで、何の話だったっけ? そうそう、石を落したら、ぽちゃんって音がしたんだな。それで、深さは推定でどのくらい?
GM 聞いてなかった? ひゅうぅ〜〜〜〜ぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜ぽちゃん(この間3秒)、だよ。
ルート ……とにかく深い。正確な深さは、落した小石の重さを計っておけば計算できますが。
ミル ちょっと、重さは関係ないでしょう(笑)。
ルート いや、ルナルじゃ重い物ほど早く落ちるんだ(笑)。
GM 確かにルナルの文明レベルは3──中世レベル──だから、一般の人々はそう信じている。でも、一部文明レベル4の技術があるから、ペローマ信者とかの知識人だと、正しい物理法則を知っているかも知れない。
ルート それじゃ計算して……40〜50メルーはありますね。降りるのは、難しいですね。
バール 仕方ない、ここは一番後回しだ。とりあえず、他の通路の先がどうなっているか調べてみよう。
ということで、入ってきた以外の5本の通路を調べてみたのだが、どの通路も、ちょっと進んだだけで、いかにも〈多足のもの〉が作ったらしいグニャグニャでわけの分からん構造になっていた。しかも、これまでと違って、枝道あり別れ道あり垂直の通路あり。とてもじゃないが、進んで行くのは無理。(〈多足のもの〉にとっては、やはり一本道なのだが……)
こりゃどうしようもないということで、やはり中央の縦穴のところまで戻ってきたのであった。
ルート この縦穴が駄目なら、あのぐにゃぐにゃを何とか進むしかないんですが……とりあえず、誰か一人に《空中歩行》をかけますから、偵察に行って下さい。
ザウ それじゃ俺が行こうか。「暗視」も持ってるしな。
ルート それじゃザウにかけます。(ころころ)かかった。持続は一分です。維持すればもっともちますが、あまり長いと体力切れで墜落しますから、その前に戻ってきて下さい。
ザウ とりあえず、水面まで行って、まわりがどうなっているかだけさっと見て戻ってくるよ。
GM それでは、ザウは空中を歩いて縦穴を降りて行く。するとすぐに、したの方から、ふゅうぅぃ〜いぃ〜いぃ〜ん〜、という、かすかな音が近付いてくる。
ザウ 俺が降りてるから、近付いてくるのか?
GM いいや、向うからも近付いてくる。上にいる人達にも、そろそろ聞こえてくるよ。
プロントン 何の音だ?
GM 降りて行ってるザウには見えてくるな。何か真っ黒な大きな塊が、ゆっくりと浮上してくる。
ザウ ……降りるのはやめだ。上に戻る。おい、何かでっかいのが上がってくるぞ!
ルート はぁ? 一体、何者を連れてきたんです?
ザウ 分からん。
バール 武器を準備して待っていよう。で、そろそろ出てくるか?
GM 出てきたよ。直径3メルーくらいの、正48面体……なんて、人間が見て分かるかどうかは知らんが、そんな感じの物体。見てると、目がくらくらするかも。
プロントン こ、これって、〈多足のもの〉の仲間か?
GM 分からん。少なくとも、銀の月に属しているのは間違いない。音を出しているのはこいつだね。今のところ、穴の中央に浮いているだけだが……。
ザウ 縦穴からは離れておこう。実は何かの発射口で、突然高エネルギーのビーム砲か何かが発射されたらたまらん(笑)。
プロントン あの変なのは、どうなるんだ? ……石ころを拾って、投げつけてみよう。ぶん(ころころ)当たり。
ルート ちょっと、いきなり攻撃的態度に出るんじゃない!
GM と言っても、投げちゃったんだよな。石が命中した途端、謎の物体は、すさまじい閃光を発する。見てた人は、《閃光》の呪文と同じ効果を食らうよ。10ヘクス以内にいるわけだから、生命力判定に失敗すると3秒目が見えない。さらに、判定に成功しても失敗しても、1分間は敏捷力に-3だ。
ルート うわぁ、失敗!
GM でも、ルートはどうせ呪文しか使わないから、あまり変わらんだろうな(笑)。
プロントン 俺も目が見えん! ええっと、後ろに下がるってのは出来る?
GM まあ、後ろはただの床だから出来るでしょう。転ぶかも知れないけど。他の人は判定は成功か。敏捷力は-3されて技能も下がるが……。
バール その程度、どうってことはない。
GM だよね。(まあ、もういくつか仕掛けがあるから、そこそこいい勝負になるんじゃないかと思ってるんだが)
ミル それで、まだ光ってるん?
GM 光ってはいない。でも、真っ黒だったそいつの表面は、今は鏡のようになっている。そして、本体の周囲には数枚の鏡のような物が飛び回っている。そして、君達の方に向かって、結構なスピードで近付いてくる。
ミル 鏡って、何か映ってる?
GM 本体が回転してるらしく、ミルが映ったりルートが映ったり、天井が映ったり床が映ったり、目まぐるしく変わる。
ミル うーん……何か、嫌な感じ……。
GM それでは、イニシアチブを決めようか。まあ、向うが完全に床の上に来るまで、こっちは攻撃できないだろうけど、呪文の集中とかがあるしね。
穴の縁で戦うのは危ないということで、ミルは後ろに下がる。プロントンは目が見えないながらも、何とか後退しようとしたが、足元に落ちていた小石につまづいて転んでしまった。ルートは目が見えないので動かずに呪文の集中。バールとザウはそれぞれ待機。謎の物体はそのまま接近。
次のターンも似たような行動。そして3ターン目。こちらから攻撃できる位置まで謎の物体が移動してきたが、イニシアチブはGMがとったので、まずはそいつからの攻撃。
GM 謎の物体の攻撃。表面の何ヶ所かがチカチカと瞬いたかと思うと、そこからレーザー光線(じゃないけど、にたようなもの)を発射! それを周囲の鏡で反射させて、君達を狙う。目標は(ころころ)プロントン、バール、プロントンだ。攻撃判定は(ころころ)一発ずつ命中しかけてる。
プロントン ええっと、よけは出来る?
GM よけても盾で止めてもいい。でも、武器での受けは駄目ね。それから、鏡で反射させて妙な角度から攻撃してくるから、防御に-2修正を付けよう。
プロントン 失敗〜!
GM ダメージは7点。刺しダメージだから、鎧を抜けた分が2倍ね。
ミル プ、プロントン、生きてる?
プロントン 鎧で6点止まるから2ダメージ。まだまだ平気だ(笑)。
ルート 防御点6!? か、硬い!
バール 俺は盾で止めた。
ザウ それで、俺の攻撃だな。(ころころ)うっ、目がくらんでたから外した。
ミル うちも同じく失敗。
ルート 《大治癒》集中です。
テープ がちゃん!
ああっ、また録音失敗した! ということで、戦闘の最後のあたりまでは創作します。
プロントン 転んでたから、膝立ちになる。
バール で、俺の攻撃だ。(ころころ)余裕で命中だな。
GM ほい、避けられませんでした。
バール それじゃダメージが7点。
GM なるほどね。ところで、ダイス一つ振ってみて。
バール 3だけど?
GM じつは、バールが切り付けたところには、ルートの姿が映っていた。そして、バールが謎の物体にダメージを与えた瞬間、ルートの体にザックリと刀傷が!
ルート え? う、うぎゃーぁっ!
GM ということで、ルートに7ダメージの切りね。
ルート ひ、ひどい〜!
ミル バールの攻撃なのに、その程度のダメージでよかったじゃない。でも、下手に攻撃したらそうなるわけね……。
バール 何、大丈夫だ。ちゃんと、それを封じる手はある。ルート、《持続光》を消せ!
ルート えっ? そしたら真っ暗に……。
バール これだけ相手がでかいんだし、いる場所も分かる。それに、レーザー発射の時は、一瞬だが姿が見えるだろ。大丈夫、任せろ!
ルート わ、わかった。消します。
GM あ、やっぱり、壁に書いてあった文句はわざとらしすぎたかな? はい、姿が映らなければ、この特殊能力はないです。後は普通の戦闘になっちゃうな。
ということで、真っ暗なのだが、たまにレーザーの閃光でちらちらと様子が見えるし、謎の物体事態が音を出しているから位置も分かるしということで、攻撃のペナルティーは-4ということにした。そもそも相手が見えていないのだから、最初の閃光による敏捷力へのペナルティーはすでに意味がない。
1ターンに3発ずつ発射できるレーザー光線での攻撃で、確実にPCたちにダメージを与えてゆく謎の物体。その傷はルートの《大治癒》で片っ端から治されてゆくが、治さなきゃならない人数が多すぎて、治癒が追い付かない。しかし、攻撃へのペナルティーにも負けずに、バールたちの攻撃もがんがん命中、謎の物体にダメージを与えてゆく。
ちなみに、プロントンは、自分に《盾》をかけようとして失敗。そのあと立ち上がって攻撃に参加したのだが、最初の攻撃は失敗。そして……。
バール 攻撃命中、ダメージが12!
GM がつんと一発、それで破壊レベルまでダメージがたまったな。活動を停止しよう。
ルート ふぅ、やっと止まった。自分には《大治癒》がかけられないから、これ以上攻撃が来たらどうしようかと思ってました。とりあえず、みんなの怪我は私が治して、自分の怪我は霊薬で治す。
GM 残念、まだそれは出来ないよ。
ミル ひょとして……自爆?
GM 壁にも、それらしい事が書かれていたでしょうが。接近戦闘していた人は3d叩き、離れる毎に一つずつダイスを減らして、ルートのところだと1dだな。よけに成功すれば、一歩下がったことにしていい。
ザウ や、やっぱりか〜ぁ! よけは駄目。
ミル よけ失敗!
バール あ、俺も失敗だ。
プロントン 同じく失敗
ミル (ダメージを決めて)あ〜、これで生命点が0になった〜! そんでもって、気絶〜。
バール 俺もそれでマイナスか。(ころころ)気絶はしない。
GM (ルートにもダメージを与えて)ええっと……気絶したのはミルだけか。
ルート でも、何かみんなぼろぼろなんですけど……。
GM ぼろぼろついでに、今の爆発で、床が崩れるのだが。
プロントン え? 崩れる?
バール ま、まだあるのか……。
ルート 今回は、もう、わけが分からないくらいひどい目にあってるぞ。
GM で、みんなそろって落下する。本当なら、こんな高いところから落ちると、たとえ下が水でも、硬い場所に落ちたとみなすんだが、今回は演出の都合でダメージはなしにする。でも、水に落ちるから、まずは〈水泳〉技能で判定して。
ルート あの……朦朧としている人はどうなるんでしょう?
ミル それと、気絶してる人も。
GM そりゃ、沈むでしょう(笑)。まあ、朦朧状態なら、落下中に気付くかも知れないが。着水まで3秒あげよう。
プロントン 重い鎧を着てる場合は?
GM 荷重レベルが〈水泳〉技能判定のペナルティーになる。(←これ間違い。本当は荷重レベルの二倍です)
ルート おっ、落下中に気が付いた。自分に《空中歩行》をかけます。
GM それで、他の人はどうなったって?
プロントン 何とか〈水泳〉は成功だ。
バール 俺も成功だ。
ミル 気絶してるから、沈む。
ザウ 俺も沈んだ。
ルート 助けに行きます。……でも、どうすれば助けられるのかな? 《水中呼吸》は知らないし……。
プロントン 岸まで泳いでいった後、鎧を脱いで、二人を引き上げに行くしかないな。
バール ルートが何も出来ないなら、それしかないか。それで、岸はあるんだろうな? すりばち上の断崖だったら、いくらなんでも上がれないぞ。
GM 大丈夫だ。地底湖の周りは、狭いけれど、ちょっとした砂浜のようになっているから。
ルート それじゃ私は、二人が沈んだ場所を見失わないように、空中から見ておきます。
GM 水の透明度はすごく高いから、明かりさえあれば見失うことはないな。
プロントン それじゃ、二人を引き上げに行こう。〈水泳〉判定は……
GM というように、プロントンとバールが再び地底湖に飛び込もうとしたその時、地底湖の底から何かが上がってきて、溺れていた二人を連れてきてくれる。
プロントン おや?
ミル はぁ? 助けてくれたのはいいけど、今度は一体……?
ルート ひょっとして、「あなたが落したのは、この……以下略(笑)」
GM 言わないって。見たところ、水中仕様のメスクリンのようだ。そいつは、ミルとザウを連れて、バールたちがいる岸まで泳いでくる。二人とも気絶してるけど、今のところ、命に別状はなさそうだ。
ルート どうやって治すんだっけ? 〈応急処置〉でいいのかな?
GM そうだね。人工呼吸とか……
バール 《覚醒》をかければいいじゃないか。
ルート おお、そういえばそういう呪文もありましたね。そっちの方が早そうだから、使います。
ミル (意識を回復したか判定して)はっ、こ、ここは……?
ザウ んー、ん? みんな無事か!?
プロントン ついでに、怪我の治療もして欲しいんだけど。
ルート あー、今、すでに体力の限界が来てるんで、回復するまで待って下さい。とにかく、ここで休憩しましょう。ちなみに、僕も死にかけです。
バール それは構わないが、この、メスクリンは何をしてる?
GM とりあえず大人しくしてる。
プロントン どうもありがとう。なでてあげよう(笑)。
ルート メスクリンがいるってことは、この辺りにも〈多足のもの〉がいるんですかね。
GM 今のところ、姿は見せていないけど。
ザウ それで、ここはどういった場所なんだ?
GM 君達が戦っていた場所の床が崩れて、その下の地底湖に落ちた。ここは、すりばちの底のような場所で、その一番底に水がたまって、向う岸まで300メルーくらいの地底湖になっている。その周りは一応砂浜のようになっているけど、すぐに岩壁になるね。
さて、本来は真っ暗なはずなんだが……今は、どういうわけか向う岸の壁まで見える。地底湖の底から光が洩れているようだ。
ミル 光?
GM 見ると、湖の底に、何か巨大なものが沈んでいるのに気付く。
ルート メスクリン?
プロントン さっきの、怪しい物体?
GM それどころじゃないよ。地底湖の底に横たわるように、全長200メルー以上はあるのではないかといった感じの何かが沈んでいる。
ミル まさか……ドラゴン?
ルート でも、今はみんなぼろぼろですから、まずはたっぷり休みましょう。
GM そうだね。それじゃそういうことで、次回に続く。
プロントン 続くのか(笑)。
GM はい、続きます。
| No. | 名前 | 台詞数 | (%) |
|---|---|---|---|
| 1 | GM | 228 | (33.0) |
| 2 | ミル | 117 | (17.0) |
| 3 | ルート | 108 | (15.7) |
| 4 | ザウ | 89 | (12.9) |
| 5 | バール | 73 | (10.6) |
| 6 | プロントン | 69 | (10.0) |
| 7 | 一同 | 4 | ( 0.6) |
| 8 | テープ | 2 | ( 0.3) |
| 合計 | 690 |
前回、ルフェルト君が死んでしまったので、新キャラのプロントン君の登場です。でも、職業「大工」はちょっとまずかったかも。まあ、最初はこういう話にするつもりはなかったんで、大工でいいよということにしたんですが、気が変わりました。あまりだらだらやると、キャンペーンがいつまで経っても進まないので、一気に押してみることにしました。
さて、今回もトップはミル。普通なら、ルートのプレイヤーが一番しゃべるんですが、さすがにサポートに徹するペローマ信者では、活躍の場が少ないのでしょう。途中で止まってしまったテープ君(って、テープが悪いんじゃなくて、録音に使ったラジカセが悪いんですが)もセリフ数2を記録しています(笑)。
ちなみに、今回のタイトルは何がいいか、「ち」で始まるタイトルをメンバーから募集しました。あまりぴったりしたものなかったので、「地底湖に眠る神官」というタイトルから「地底湖」の部分だけをもらいました。(「地底湖に眠る神官」じゃ、ルフェルトの葬式の話になりそうだったし、葬式をやらないなら、地底湖に死体を保存してあとでスティニアに拐われて改造人間になって出てきそうだし(笑)) それから、ミルのお気に入りは「地球の力だドワーフパワー」だったようですが(メールで送られてきたのは「地球の力だドワーフの秘密」だったのだが、勝手に変えたみたい)、残念ながらここは地球ではありません。
さて、地底湖で眠っているものは、はたして何か? このセッションの後、次のセッションまでかなり間が悪ので、プレイヤーたちが話を覚えているか心配ですが、謎は次回明かされます。
GM&リプレイ
by うさうさ