| Chapter I | スティニアからの捜査官 |
| Chapter II | 夜の街でのトラブル |
| Chapter III | 平和な一日 |
| Chapter IV | 二人の正体 |
| Chapter V | 異形との戦い |
| Chapter VI | 新たなる旅立ち |
| Appendix | 暇人の統計 |
「あーあ……眠い……。でも、これから報告書を書かないといけないんだよなぁ。どうせ毎日同じことを書くんだから、事件があった時だけにすりゃいいのに」
港湾地区の巡回を終えたルフェルトが、そういう愚痴をもらしながらガヤン神殿へと戻ってきたのは、日が暮れて辺りが暗くなり始めた頃であった。そもそも悪党を叩きのめして捕縛するのは得意だが、報告書を書くとかいうデスクワークは苦手なのである。
もっとも、苦手だからといって書かないわけにはいかない。つい先日、神官位を授かったわけだし、これまで以上に気合いを入れていかねばならないとは思っているのだが、やはり夜になると、どうしても眠気が襲ってくるような気がする。
そんなことを考えているうちに、ルフェルトはガヤン神殿へと戻ってきた。……と、その時、見なれぬ男が二人、彼と入れ違いに神殿から出てきた。一人は、ソードブレイカーを携え、金色に染められた皮鎧を身に着けた男。もう一人は、全身をマントで覆った大男。どちらも、ルフェルトが見たことのない顔だ。
ルフェルト き、金の鎧ぃ?
GM ヘビーレザーを金色に染めているだけだけどね。
ルフェルト そういう趣味の悪い連中とは目を合わせないようにして、そのまま通り過ぎたいんだけど。
GM 相手も別に気にしてないから、そのまますれ違って構わない。
ルフェルト ソードブレーカーを持っていたってことは、ガヤンの神官か何かだよな。どこか別の街から、訪ねてきたのかな。とか考えながら、神殿の中に入ろう。
GM では、神殿内に設けられた執務室に戻ってきた。そこには机がいくつか並べられていて、そのうちの一つが君の席だ。それで、いつもその机で見回りの報告書を書いたりするのだが、今日はその前に、君の同僚から声がかかる。
「おっ、ルフェルト、今帰ったのか?」
ルフェルト ああ、ただいま。ところで、さっき金色の鎧を着たのを見かけたんだが、捜査協力の依頼か何かだったのか?
GM 「ああ、あの二人ね。さっきまで、ボリス神官の部屋でなにやら話していたようだけれど……。っと、それで思い出した。ルフェルトが帰ってきたら部屋に来るように伝えてくれと言われていたんだ」
ちなみに、ボリス神官は、君がまだ入信者だった頃からお世話になっている、君の直属の上司ね。ルフェルトなんかは神官でもまだまだ新米だから大部屋だけれど、ボリス神官は、小さいながらも自分の執務室を持っている。
ルフェルト それじゃ、早速行ってみる。コンコン。ルフェルトです。今戻りました。
GM 「どうぞ、入りたまえ」
ルフェルト おじゃまします。
GM 中に入ると、いかにも凶悪犯といった人相の男が、机の前に座って君を待っている。
ルフェルト …………おじゃましました。(一同笑)
GM おいおいおい、何で逃げるんだ!
ルフェルト ひょっとして、その凶悪そうな顔に見覚えがあるのか?
GM 何を言っているんだね。毎日顔を合わせている、ボリス神官じゃないか。
バールの茶々 ま、お約束だな(笑)。
ルフェルト そ、そうなのか。それで、私に何か用ですか?
GM 「実はさっき、スティニアから凶悪犯を追って来たという人たちが訪ねてきてな」
ルフェルト 捜査協力ですか。ということは、何か警戒体制でもとると?
GM 「いいや。まずは、犯人は二人で追いかけるつもりだが、一応、いざという時に協力してもらうために、地元の神殿に挨拶をしておこうということのようだがね。なんでも、その凶悪犯は王宮から剣を盗み出して、さらに、逃走中に多くの兵士を殺害したんだそうだ」
ミルの茶々 あらら? それってひょっとして……
GM それで、これがその似顔絵ね。一人は20代後半くらいの黒髪の男。もう一人はドワーフだ。名前は、バールとザウ。
ミルの茶々 やっぱりね(笑)。
ルフェルト 一応、目を通しておこう。それで……一応プレイヤーとして聞いておくけれど、その手配書って、本物に似ているのかな?
GM まあ、手配書だからね。本物のバールは「容貌/魅力的」だけど、手配書のバールは、いかにも凶悪犯という感じだな。(一同笑)
ルフェルト それじゃ、街の中で出会っても、気付かないかも知れない(笑)。
GM そうは言っても、一応、手配書だから、目付きが悪いとかそういうだけで、本物を見ればこいつだってわかるよ。
「それでだ、普通ならば、手の空いている限りは協力をしてやるところなんだが……俺は、どうもその二人が信用できない」
ルフェルト ? なぜでしょうか?
GM 「俺の『正義の直感』にピンと来たのだ!」(一同爆笑)
ルフェルト 私の普段の経験からして、そういうのはあまり当てにならないものだと思うんですが(笑)。
GM 「すると何か、お前は、俺の『正義の直感』が、当てにならないというのかね?」
ルフェルト ええっと、そ、それは……。
GM まあ、ガヤンのくせに「直感」などという言葉を出すのは、この神殿では、このおっさんくらいなもんだが(笑)。
ルフェルト それでも、やっぱり僕は「正直」だから、疑問はそのまま口に出さないとな。ボリス神官の『正義の直感』は、あまり当てにならないですよ。
ルートの茶々 なるほど、いくら長い間のつき合いでも、この二人は反りが合わないのだな(笑)。
GM 「直感といっても、まるっきり根拠がないわけじゃないぞ。最近スティニア王国が、国境の出入りを厳しくしているのは知っていると思うが」って、そうだな、「地域知識/グラダス半島」とかの判定に成功すれば知っているが……。
ルフェルト そんなの持ってない。技能なし値で振って(ころころ)失敗。
GM 「なんだ、そんなことも知らないのか。まあいい。とにかく、最近は人の出入りを厳しく監視したり、軍の整備を始めたりしたということだ。まあ、〈バドッカの盟約〉を破るようなことはしないだろうが……」
ルフェルト ……そういう自分の方が、相当悪いことをしそうな顔のくせに。
GM 「何か言ったか?」
ルフェルト い、いえ、何も……。ところで、ボリス神官が凶悪犯みたいな顔だっていっても、具体的にはどういう顔なわけ?
GM 各自の想像で構わないけれど、これ、一応、ボリスさんのキャラクターシートね。君達と同じ130CPで作ってあるはずだ。
130CPで作ったはず……だったのだが、特徴に「ガヤン神官」を入れるのを忘れていたという大惚けで、そのぶん余計にCPを使ってます。他にも、計算間違いがあるかも。
ボリス・ロスウェイ(人間、男、43歳。180cm、80kg)
能力値 体力12、敏捷力13、知力12、生命力11 特徴 容貌/醜悪、片目、平和愛好/非殺、ガヤン神官、名声+2/クラースの人々/時々、カリスマ1レベル、我慢強さ、頑強1レベル、(ガヤン投極術) 癖 人の背後から声をかける、子供が好き(でも大抵逃げられる)、弱い者いじめは許さない、些細な罪は見逃してやる、不良は叩き直す 技能 柔道15、空手12、ソードブレイカー14、ガヤンネット14、嘘発見15、尋問14。指揮、犯罪学、地域知識/クラース13。法律、指導12。 格闘動作 腕関節技18、受身17、地面戦闘(柔道)13、武器落し19。足つかみ。 その他 この顔で、美人の奥さんと娘がいるのはお約束(笑)。
ミルの茶々 どれどれ……って、「容貌/醜悪」なわけ?(一同笑)
GM それと、「片目」とか「平和愛好/非殺」とかで稼いだCPを投極術につぎこんで、腕関節技とか武器落しを究めているのだ。
ミルの茶々 容貌以外は、結構いい人みたいやね
GM クラースの街でも、そこそこ知られている人だ。この恐い顔を見かけたら、ガヤン神殿のボリス神官だってね。知っていれば、ボリスさんは優秀なガヤン神官だという「名声」で反応に+2の修正があって、恐い顔と相殺。カリスマ1レベルぶんがプラス修正になるな。
ルフェルト ま、何にせよ、その二人には気を付けておきます。
GM 「ああ、そうしてくれ」
ルフェルト それでは、失礼しました。さてと、見回りの報告書を書かないとな。「きょうは、なにもありませんでした。まる」
ルートの茶々 それって、絶対に怒られると思うぞ。
ルフェルト 大丈夫、ボリスさんが喜ぶように、ちゃんと「平和って素晴らしい」って書き加えておくから(笑)。
バールの茶々 あのねぇ、それじゃパトロール日誌じゃなくて、絵日記だよ。
GM とにかく、報告書は書き終った。今日はこれであがりだ。
ルフェルト それじゃお先に〜。さてと、飯でも食いにいくかな。
GM では、時間をちょっと戻して、その日の夕方。ルートたちは、出張──じゃなくて、〈異界の森〉エディールまで霊薬の材料を採りにいって、無事にクラースに戻ってきた。
ルート やっと帰ってきたのか。それじゃまず、神殿に報告だろうね。
GM ペローマ神殿にやってきた。「あ、ルート高司祭様。お帰りなさい。ご無事で何よりです」
ルート いや、あまり無事じゃなかったけれど、怪我とかは治したから(笑)。
GM 荷物はさっそく神殿の方で引き取ろう。その引渡しの手続きの間に、同行してくれた人たちには、護衛料の残りの分を払ってくれる。ええっと……前回は前金とかは渡してないから、一人1,000ムーナだな。
ミル そんなにもらっていいの?
GM なんだかんだいって、5、6巡りくらいの護衛だったからね。そのくらいになるんじゃないかな。
バール 俺とザウは、タマット神殿に仲介料を払ったから、950ムーナずつだな。
ルート でも、私はもらえないんだよね。
バール 安心しろ、神殿の金はお前の金だ(笑)。
ザウ 確かに、ルートは高司祭だからな。必要な経費は、全部出してくれるんだろうな。
ルート でも、まだまだ若いから、逆にこき使われているような気がするんだけど……。まあいいや。とにかく皆さん、ご苦労様でした。それで、これから一緒に夕飯でもどうです?
ザウ おっ、いいねえ。
バール そうだな。金も入ったことだし。
GM ちなみに、ジャスティスには昨日食事をさせておいたから、しばらくの間は大人しいだろう。
ルート そうでもしておかないと、危なくて街に入れないですよ。
ルフェルトの茶々 食事って……ジャスティスって、剣じゃなかったっけ?
バール 剣だぞ。
ルフェルトの茶々 それで、食事?
GM 詳しくは、前回のリプレイを読むのだ(笑)。
ルート それで、何がいいですか? 一応、地元なんで、いろいろお店知ってますけど。
ミル うちは、パスね。
ザウ パス?
ミル この街に帰ってきたのに、実家にろくに顔も見せてなかったから、今日は家に帰るわ。
ルート あ、そう? それじゃバールさんとザウさん、何がいいですか。
バール 焼肉なんてどうだ?
ザウ 俺は、魚の方がいいな。
ルート 焼肉と野菜かぁ……。やっぱり、普通の食堂かなぁ?
ということで、ルート、バール、ザウは街に繰り出し、ミルは自分の実家へと戻ったのであった。
ミル ただいま〜、帰ってきたよ〜。
GM 家の明りは全部消えていて、ドアには鍵がかかっている。
ミル あれ? ドンドンドン、おーい。
GM 開かない。
ミル みんな、出てってしもうたんやろうか?
ルフェルトの茶々 「For Sale」とか貼ってない?(笑)
GM 貼ってないってば。
ミル お隣さんに聞いてみよう。こんばんわー。
GM 「はーい」といって、隣のおばさんが出てくる。「あれ、ミルちゃんじゃないの。いつ帰ってきたんだい?」
ミル お久しぶりです。今日帰ってきたところなんやけど、うちのお父とお母ン、どこに行ったか知りません?
GM 「ちょっと前に、外食するって出ていったみたいだけど」(一同笑)
ミル うきゅ〜ぅ。それで、どこに行くとか……聞いてへんよね。
GM しらないよ。
ミル しょうがないなぁ。せっかく娘が帰ってきたっていうのに。あ、どうもありがとうございました。ほなまた。
GM やっぱり、帰ってくる時は、手紙の一つも出しておかないとね。
ミル しょうがない。今日はルートの家にでも泊めてもらおう。まさか、叔父さんたちも外食なんて、言わへんよね。「コンコンコン、こんばんわ、ミルです」
GM 間に合ってます。(一同笑)
ミル はぁ?
GM というのは冗談で(笑)。叔父さんが出てくる。「おや、ミルじゃないか。ということは、ルートも帰ってきたのか?」
ミル そうですけど、ルートたちは、夕飯食いに行ってます。で、うちは家に帰ろうと思ったんやけど、お父ンとお母ン、なんか街に飯食いに出て、留守やねん。
GM 「そうか。それじゃ、うちで夕飯を食べていきなさい」
ミル ありがとうございます。それじゃ、おじゃましまーす。
一方、街に飯を食いに出ているルートたちの方はというと、夕飯を食べながら、ルートがバールに、ジャスティスのことに関してとか、最近のスティニア情勢とかを、いろいろ質問していたのであった。その間、グルメなザウは、ひたすら料理を胃袋の中に放り込んでいた。
GM そうやって話をしているうちに、飯も食い終った。
ルート それじゃ、解散かな。
バール そうだな。もし、また何か仕事があったら、声を掛けてくれ。もっとも、それまでこの街にいるかどうかはわからないがな。宿は……まだ決めてないが、どこかその辺だ。
ルート その時は、よろしくお願いしますよ。それでは……
GM といって別れた途端、ルートは大柄な人相の悪い男とぶつかってしまった。
ルート あ、どうも失礼……
GM 「おい兄ちゃん、人にぶつかっておいて、それだけで済まそうってんじゃないだろうな?」とか言って、ルートの肩を掴む。
ザウ ひょっとして、ガヤン神官の……
ルフェルトの茶々 ボリスさん?
GM 違う違う(笑)。
ミルの茶々 そんな柄の悪いことするかー!
ルート ただのちんぴらね。ぶつかったのは、お互い様でしょう。それじゃ。
GM 「まあ、そんなこと言わずに。そっちの奥で、慰謝料の話でもしようや」と言いながら、ルートを裏路地の暗がりにひきずっていこうとする。
ルート いえいえ、そういう話は、明るいところでしましょう。抵抗するぞ。
GM それじゃ、体力の即決勝負でもしようか。(ころころ)でも1失敗。
ルート でも、こっちは2失敗だ。ええい、しかたない。「助けてくれ、ひとさらいだーぁっ!」と大声をあげよう。
バール おや? なんか、いい声が聞こえてきたぞ(笑)。行ってみよう。
GM 男は、ルートを殴って黙らせようとする。ほら、命中。
ルート よけられないです。
GM ダメージが3点ね。
ルート 何とか自衛を……って、そういう技能は持ってないんだよね。殴られた時に、手は離れたの?
GM まあ、いいだろう。
ルート それじゃ、明るいところに向かって全力で逃げる。
GM その男は、明るいところまで追いかけてくる。周りの人は、なるべく関わり合いにならないように遠巻きに見ている。
ルート とにかく、人目がある明るいところに出てきたんだな。それじゃ振り返って、「だから、何の用なんですか」
GM うるさい、殴ってやる。(ころころ)当たり。
ルート それは全力防御でいいよね。はい、防御成功です。どうにも話が通じないので、このまま人混みの中に紛れてしまおう。
GM 今度は敏捷力の即決勝負。ほら、2成功。
ルート ああ、全然駄目。追い付かれてしまう〜。
GM では、今度は蹴ろう(笑)。(ころころ)あれ、失敗。
ルート 「金よこせ」とか言われるならまだしも、ひたすら殴られるなんて、納得行かないぞ〜。
GM 大人しくしないで抵抗するからだよ(笑)。
ルート 誰も止める人はいないのかぁ!
GM さっき、なるべく関わり合いにならないように遠巻きに見ているって言ったでしょう。
ルート この街、モラルが低いぞ。ガヤンも来ないし、何とかしてくれ〜。
バール 俺は、ルートの声が聞こえた方に向かっているぞ。
ザウ 俺もそうだな。
バール さてと、そのチンピラ野郎を……
GM あ、ガヤンで思い出した。ルフェルトも、ちょうどその辺りを通りかかったところだ。
ルフェルト あ、そうなの? それじゃ止めに入るぞ。お前たち、何をやっているんだ!
バール 俺はその間に、そのチンピラに足払いをかける。
GM まあ、判定はしなくていいか。足を払われて、きれいにすっ転ぶ。「な、なんだ、テメエは!?」
バール 通行の邪魔だ……どけ……。喧嘩を売りまくってますね(笑)。
ザウ とりあえず、バールの後ろに隠れるようにしながら、そのチンピラに忠告しておいてあげよう。この兄ちゃん、本気になると恐いからね。大人しくした方がいいよ。
ルフェルト なんか人数が増えたが、とにかく飛び込んで止めに入るぞ。
GM なんて言って、飛び込んでくるんだね? 「ガヤン神殿だ、大人しくしろ!」とか?
ルフェルト まあまあまあまあ。(一同笑)
ミルの茶々 それじゃ大人しくなるわけない。
ザウ なんだてめえ、うるさい、黙ってろとか言われるのがおちだぞ。
ルフェルト そうだよ。それじゃ、通りすがりの通行人が止めに入ったのと変わらないじゃないか。
ルフェルト いいんだよ。ガヤンだなんて口にすると、せっかく今日の仕事が終ったのに、また仕事を増やすことになる(笑)。それで、どっちが悪いんだ? 見れば、大体わかるでしょう。
GM 普通に見れば、チンピラが悪い。でも、さっき神殿で、バールたちの手配書を見ているんだよね。
ルフェルト でも、バールは「魅力的」なんだよな。さっき見た手配書は、いかにも悪人というふうに描かれていたし、辺りも暗くなっているだろうから、気付かない(笑)。
GM それでも、幼馴染のルートの顔はわかるだろう。
ルート あ、そうか。そういえばそういう設定だったっけ。あ、ルフェルトじゃないか。助かったよ。
ルフェルト え? ああ、なんだ、ルートだったのか。となると、やっぱり悪いのはこっちの兄ちゃんだな。ほら、大人しくしろ。
GM 「なんだと、うるせえ! この手を離しやがれ、ぺぺぺぺぺっ!」
ルフェルト きさま、ガヤンに刃向かう気か!
GM 「ガ、ガヤン!? こ、こりゃ失礼しました。お、大人しくしますんで、出来たらその手を離していただけると、嬉しいのですが……」
ルフェルト それで、何があったんだ?
GM 「い、いえね。この人とぶつかったから、ちょっと、示談の相談でも使用かなと……でも、もう片付きましたから。はい」
ルフェルト ……まあ、今回は見逃してやる。ほら、さっさと行け。
GM では、転げるようにして逃げて行こう。
ルート 逃がすんじゃない! ああいう輩は、何度でも同じことをするんだから、ちゃんとしょっぴかないと駄目! 追いかける。
ルフェルト おいおい、ルート。何を追いかけているんだよ。
バール また殴られても、今度は放っておくぞ。
ルート そう言われてみると……仕方ない、あきらめよう。あ、そうそう。こちらが、子供の時同じ教室だった、ガヤン神官のルフェルトです。それでルフェルト、こちらの二人は、今日まで一緒に仕事をしていた、バールさんとザウさんです。
ルフェルト あ、始めまして、ルフェルトです。どこかで会ったような気がしないでもないんですが、まあ、よろしく。
GM だから、手配書を見たでしょうが。
バール おいおい、この街のガヤン神殿、こういう奴を神官にして、本当にいいのか?(笑)
ルフェルト なんとなく似てるなぁ……とは思っているけれど、そんな凶悪犯にはとても見えないし、ルートの知合いだから、まあ、一応様子だけ見るかということで(笑)。
ザウ とにかくルート、お前、かなり不幸なんだから、街を歩く時は気を付けないと駄目だぞ。
ルート そうですねぇ。とにかく、今日はお世話になりました。それじゃまた。明るい所だけを通って帰ろう……って、さっきはそれでも因縁付けられたのか。
ルフェルト さてと、俺も帰るかな。一応、明日になったら、ボリス神官に報告だけ入れておくか。
バール さてと、金もあることだし、俺はこれから、アルリアナ神殿附属施設にでも行くかな。(一同笑)
GM 飲む打つ買うの三拍子そろってるからねぇ(笑)。それで、ザウはどうするんだ?
ザウ そうだなぁ……どこかその辺りで宿を取って寝るよ。でも、寝る前には日課の鍛錬をするぞ。
結局四人バラバラで、それぞれ街の中に散っていったのであった。
そしてルートも、この後は特にトラブルに巻き込まれることもなく、無事に家まで帰ってきたのであった。
ミル うちは、ルートの家でご馳走になってそのまま泊まるけれど、ルートがなかなか帰ってこないからちょっと心配になって、家の外に出てみるころ。
ルート それじゃ、ちょうど帰ってきた所で鉢合わせかな。あれ、ミル姉? 何やってんですか、こんな夜更けに。
ミル あんたが心配になって、迎えに来たんよ。
ルート いやぁ、よくわかりましたね。私がトラブルに巻き込まれたことなんて。
ミル やっぱり、あの男がまた何かやったんか!?
ルート はぁ? そうじゃなくて、変なチンピラにからまれて、それで、バールさんに助けられたんですけどね。
ミル なんや。それは、いつものことやない。
ルート いつものことって……。
ミル それで、やっぱりバールがあの魔剣でザクッと?
ルート やりませんよ。ちょうどその時ルフェルトが通りかかりましてね。バールさんが足払いでチンピラを転ばせて、そこをルフェルトが取り押えたんです。結局、ルフェルトはそいつを逃がしてやったんですけどね。
ミル なんで、その二人がコンビプレイなんてすんの?
ルート だから、たまたま通りかかっただけなんですよ。
ミル まあ、とりあえず、あんたが無事でよかったわ。
ルート 心配してくれて、ありがとうございます。それじゃ、おやすみなさい。と言って、家に入ってドアを閉めて鍵をかける。(一同笑)
ミル ちょっと待てい!
ルート なんです? まだ何か用ですか?
ミル 今日、うちのお父ンとお母ン、出かけていて留守やねん。
ルート それで?
ミル それで、今夜はあんたん家に泊めてもらおうと……って、とりあえず一度、家に戻ってみるか。帰ってきてるかも知れないし。それで、まだ帰ってなかったら、泊めてもらうから。
ルート ひょっとして、一人で寝るのが恐いとか。(一同笑)
ミル ちがーう!
ルート ……ああ、家に入れない?
ミル そうよ。うち、家の鍵持ってないから。
ルート そういうことだったら、どうぞ。ええっと……父さん、母さん、なんかミル姉が家に入れないみたいだから、今夜泊めてって……
ミル 叔父さんたちには、夕食ご馳走になって、泊まるっていう話も、もうしてあるの!
で、結局ミルの両親は帰っておらず、今夜はルートの家に泊まっていったのであった。
さて次の日。ルートはペローマ神殿に出勤。ミルは自分の家に帰る。バールは昼近くまで起きてこない。ザウは、前回の失敗にも懲りずに、ペローマ神殿で龍についての資料を調べようとする。
GM ではザウだ。ペローマ神殿の図書室までやってきたが……。
ザウ どれを調べていいのか、やっぱりわからん。ここはやはり、ルートに頼んだ方がいいだろうな。会えるかな?
GM まあ、いいでしょう。ザウはルートの部屋まで来た。
ルート あ、部屋まで来たの? それじゃ、何でしょうと言いながら、白衣姿で出迎える。
GM 何してたんだ?
ルート 化学の実験──というか、霊薬関連の仕事だろうな。昨日届けた素材の処理の一部も、どうせこちらに回ってくるだろうし。それで、今度はどういった用です?
ザウ ええっと、この前と同じく、龍について調べたいんだが。そういう調べ物に関しては、さっぱり駄目なもんで。
ルート そういえば、ジャスティスについても調べないといけませんね。ええっと……まあいいでしょう。とりあえず図書室に行って、いくつか資料を選んであげましょう。
ザウ 出来れば、要約とかもしてもらいたいんだけど……。
GM だから、そういった本をいくら調べても、ほとんど役に立つ情報は集まらないんだってば。
ザウ やっぱり、ジャスティスの方から攻めた方がいのかなぁ。
GM だから、前回からそうしろって言ってるでしょうか(笑)。
ルート それだったら、私も興味あるんで、いろいろ調べているところですよ。何かわかったら、知らせてあげますよ。
ザウ それじゃよろしくお願いします。……ああ、これでやることが一つもなくなってしまった(笑)。
GM そうなるとザウの一日は、起きる、朝の鍛錬、朝食、午前中の鍛錬、昼飯、午後の鍛錬、夕食、寝る前の鍛錬、寝る、になるのか(笑)。
ザウ 仕方がない。〈ガラス加工〉の技能があるから、これで内職でもするかな。
ルフェルトの茶々 おおっ、職人芸だ。
バールの茶々 内職って……ガラス加工には、炉とかいろいろ設備が必要なんじゃないのか?
ザウ 炉がなくても、ガラスの小物とかなら、何とかなりそうじゃない。そういうのに使う道具なら、持ち歩いているんじゃないかな。
GM 無理じゃないの? ガスバーナーも電器炉もない世界なんだから。ガラスの温度を加工できるくらいまで上げるだけで大変だよ。
ザウ そうなると、ガラス工房でアルバイトするくらいしかないなぁ。どこかいいところない?
GM 知らないよ。
ザウ そうなると……ガヤン神殿かな。警察の仕事と、役所と、商工会議所みたいな仕事をしているんだろ?
GM まあ、そうだね。この街の商店とか工房のリストとかも持っているかもね。
ザウ それじゃ、ガヤン神殿にいって、ガラス工房がないか調べてもらおう。
さて、その頃。ガヤン神殿に出勤したルフェルトは、ボリス神官に昨夜のことを報告していた。
ルフェルト ということで、確証は持てないのですが、よく似た顔でした。名前は、人間の方がバール、ドワーフの方がザウとかいって……。
ミルの茶々 それで、確証が持てないの?
バールの茶々 手配書に、当然名前は書いてあるよな。それで、人間とドワーフの二人組……。
GM 「……お前、ちゃんと手配書を見たのか?」
ルフェルト 実は、ちゃんと見てませんでした。(一同笑)
GM 「もう一度、入信者に戻って修行し直すか?」
ルフェルト あ、いえ、昨日見た二人は、この二人に間違いありません! この街に、しばらくいると言ってました。それでボリス神官、私はこれから、どう動けばよろしいでしょうか。
GM 「そうだな。とりあえず、スティニアの連中が訪ねてきたら、俺の方から、一応まだこの街にいるらしいという程度の情報は話してやるつもりだが……。お前は、その二人に、スティニアの捜査官が来ていることを教えてやれ。それから、俺が、いろいろ話を聞きたいと言っているともな」
ルフェルト はい、わかりました。それでは失礼します。後は通常の職務に戻るぞ。今日も見回りか?
GM それでいいでしょう。
ザウ で、パトロール中に、ガヤン神殿に行こうとしている俺と出会ったりして。
ルフェルト おや、ザウさん。ガヤン神殿に何か用ですか?
ザウ 実は、しばらくこの街に留まろうと思うから、アルバイトが出来る工房がないかなと思ってね。それで、ガラス工房がどこにあるか聞きに来たんだけれど。
ルフェルト ええっと……知ってるかな? 〈地域知識〉の技能なし値判定でいい?
GM ルフェルトが知らなくても、そういう窓口を教えてやればいいじゃないか。でも、面倒だから、ルフェルトの知合いのドワーフがガラス工房をやっていることにしよう。
ルフェルト それじゃ、そこを紹介してあげよう。ついでにそこまで案内してあげますよ。
ザウ ついでに、昼飯一緒にどうです?
ルフェルト えっ、もうそんな時間か。そうだな。それじゃ昼飯を食べてから、その工房に案内しよう。店の方も、いい店に案内してあげるよ。何たって僕はグルメだから。
バールの茶々 なんと、グルメ同士か(笑)。
ミルの茶々 昼飯代、高つきそう。
ザウ 大丈夫だ。ペローマ神殿からの報酬で、今は懐が暖かいから。
ルフェルト そうと決まれば、とっておきの店に案内する。
GM それでは、ルフェルトの案内で、ちょっと高級なお店に入った。料理の値は張るが、さすがに高いだけあって、料理の方も一流だ。そうだな……昼飯だけで30ムーナくらいってところ。
ザウ 1ムーナ100円くらいだったっけ? それなら3,000円の昼食か。こっちの世界は物価も安いだろうから、やっぱり結構な値段だな。
ルフェルト しまった、こっちは懐が寂しいんだった(笑)。でも、グルメだから食べる。
ミル では、その同じ店に、やはり昨日金の入ったミルが来ていることにしよう。あれ、ルフェルトやない。それに、ザウはんも。で、何で二人が一緒にいるん?
ザウ 昨日、ルートがチンピラにからまれた時に知り会ったんだ。
ミル ああ、そういえば、そんなこと言っとったね。それで、あの男は?
ザウ バールのことか? 今日は別行動。俺は、午前中ペローマ神殿で調べ物をして、こらからガラス工房かどこかでアルバイトを探そうと思っていたら、ルフェルトさんと会ったわけ。
ルフェルト まあ、昼飯も食ったことだし、これからガラス工房に向かいながら話でもしようか。それで、バールって一体どういう人だ? 昨日会った感じでは、なかなか人の良さそうな雰囲気だったけれど。
ミル 人が良さそう? とんでもない! なにかと難癖を付けて、人を切りたがるんよ。そしたら、あの剣が、血をドクドクと吸って……。あれは、呪われた魔剣やで。賭けてもいい。
ルフェルト いや、賭けはしないけれど。
ザウ 剣は呪われていないと思うけれど、バールは呪われているかも知れないな。
ミル ますます危ないやないの! そんなのとルートがつき合いがあるなんて、なんか心配で。
ザウ ミルはんはそう言うとるけど、実際に長い間一緒に旅をしてみれば、そんなに悪い奴やないで。(←口調がうつってる)
ミル とにかくルフェルトも、ルートが厄介なことに巻き込まれんように、気いつけといてな。
ルフェルト それで、バールはどこに泊まっているかわかる?
ザウ 今は別行動やけどな。一応、俺がとった宿を探して、今夜辺りは一緒に宿に泊まる予定なんや。昨日ルートはんがチンピラに絡まれた辺りなんやけどね。って、なんでそんなことを聞くん?
ルフェルト 実は、良くない噂を聞いていてね。バールと言う男が、スティニアで大勢の人を殺した凶悪犯だっていう。
GM あのなあ、その凶悪犯二人組のうちの一人は、こいつだぞ。(一同笑)
ルフェルト そんなことを話しているうちに、ガラス工房に到着かな?
GM おい、「到着かな」で済ましていいの?
ザウ そうだよ。それに、その噂をもう少し詳しく聞きたい。ほら「正直」なんだから、全部話してくれよ。
ルフェルト いやあ、最近自分でも、ちょっと口が軽すぎると思っていてね。意志判定(ころころ)成功。何とか我慢したぞ(笑)。ということで、工房の人に声をかけてしまおう。御無沙汰してます、ルフェルトです〜。
GM 「おや、ルフェルトさん。今度は、何かの聴き込みですか?」
ルフェルト そうじゃなくて、ここで働きたいっていう人を、一人連れてきたんだけど……。
GM 「働きたいと言われても、職人は十分足りているんだがね」
とか言われたのだが、何とか無理矢理頼み込んで、とりあえず、ザウのガラス細工の腕を見てからということになった。ザウに一本のガラス棒が渡されて、それを加工して小物を作るというテストだったのだが、ザウの腕はこの店の見習いと同程度か、あるいはそれ以下と判明。
当然、雇ってなどもらえず、ザウはあきらめて宿に帰ることにしたのであった。
ミル それで、ザウはん、これからどうすんの?
ザウ とりあえず、この前の仕事で、当面の生活費はあるからな。しばらくは、やっぱり鍛錬の日々を送ることにしよう。
ルフェルト まあ、残念だったな。それじゃ、俺はこれから見回りの続きがあるからこれで。何かあったら神殿に来てくれ。協力するよ。それから、何かザウさんに向いた職があったら紹介するから、まあ、期待しないで待っててくれ。(一同笑)
ミル うちはこれから、そうやね……アルリアナ神殿で錬金術の技能のある人は雇ってもらえないかな。
GM 技能、何レベル?
ミル 8。
GM ザウと同じく、役に立たないから雇ってもらえない。(一同笑)
ミル しかたない。それじゃ蹴打術道場で練習でもしてようっと。
なんか、似たような境遇のミルとザウであった。
この三人が街を歩いているころ、ペローマ神殿のルートのもとに来客があった。
ルート 何か最近、来客が多いぞ。それで、どういう人?
GM 金色に染めたヘビーレザーを着て、腰からソードブレイカーを下げたおっちゃんと、がっしりとした体格で、マントをすっぽりとかぶった男だ。
ルート 変わった格好の人たちだな。それはおいといて、一体、どういうご用件でしょう?
GM 「高司祭様は、先日、護衛三人を連れてエディールま霊薬の材料を取りに行ったとか。実は、そのうちの二人、このような顔ではありませんでしたか」といって、例の手配書を見せる。
ルート うーん……ちょっと違いますね。
GM おいおい、「正直」なんだから、嘘はつくなよ。
ルート 嘘はついていないよ。目付きが悪かったり、雰囲気が全然違ったりしているから。だから、似てはいるけれど、ちょっと違うと。
GM そういう誤解を招くような言い方も駄目なんだけどな。まあいいや。「それで、名前はバールとザウというのですが」
ルート ああ、そうですそうです。
GM 「彼らが今どこにいるか、心当たりはないですか?」
ルート さあ。どこか宿を取って泊まるとか言っていたので、まだこの街にいるはずですけどね。ザウさんは、今朝方ここに来ましたし。それで、彼らが何か?
GM 「実は、我々はこういう者でして」 彼らは、自分たちがスティニアのガヤン神殿に属している者だという。金の鎧の方が、神官のアーノルドさん。もう一人が入信者のベイブさん。
ルート スティニアの方ですか。
GM 「実はこの二人、スティニアで大量殺人を犯した犯人なのです」
そして、アーノルドは、二人がスティニア王宮から剣を盗み出し、その逃走がてら、追っ手のガヤン信者やスティニア兵を、次々に返り討ちにしたということを、ルートに話して聞かせたのであった。
GM 「このベイブも、その二人と戦って大怪我をして……顔に残った大きな傷のせいで、こういう格好をしているわけですが。もしよろしければ、この次、その二人のうちのどちらかが訪ねてきたら、出来るだけ引き留めて、我々に教えてくれませんか。連絡先はここです」
ルート は、はあ。わかりました。
GM 「では、よろしくお願いします」 と最後に挨拶して、彼らは神殿から立ち去る。
ルート ……とりあえず、仕事の続きでもするかな。
バール そいつら、きっと町中でも聴き込みをしているだろうからな。そういった情報、裏通りの怪しい酒場あたりで、俺の耳に入ってこないかな。
GM 金色の鎧は目立つからな。そういう怪しい酒場でなら、酒をおごったりしているうちに、そういう情報も自然に集まってくるだろうね。
バール そうやって夕方まで酒を飲んでいて、今夜は、ザウが泊まった宿を探して、そこに泊まろうか。そのうちに見つかるだろう。
GM そうだね。ザウは、どうせ食前や食後の運動をしているだろうし(笑)。では、バールはザウを見つけて、同じ宿に泊まることにした。
さて、日も暮れたころになって、ミルはアルリアナ神殿の道場から出て、家に帰ることにした。……が、まっすぐ帰らずに、街をしばらくうろうろしていたのであった。
ミル 街をフラフラしながら、逆ナンパをしてみる(笑)。
GM 街をふらつくなら、ダイス一つ振ってみて。
ミル 3。
GM では、何事もありません。普通の男の人がいるから、どうぞご自由に声をかけてください。
ミル あ、そうかそうか。軽い女だと見られたくないから、こちらから声をかけたりしないんだった。逆ナンパじゃなくて、ナンパされに行くってことで(笑)。
GM では、またダイス一つね。
ミル 5。声をかけてくる男、いた?
GM いたよ。「ようっ、姉ちゃんいくらだ?」(一同笑)
ミル それはもう、いきなり蹴りがはいります(笑)。(ころころ)ゲシッ!
GM 「ぐをっ、な、何すんでぇっ!」
ミル あほう、あっちに行きな! こうやって、たまに暴れてストレスを発散する(笑)。もうちょいうろついてようかな。(ころころ)2。
GM 知力で判定してみ。
ミル えっと……9だから、3成功。
GM では、1D×10ムーナだけ、すられる。
ミル えっと、40ムーナ。でも、それだと気付かないんじゃないかな。
GM 今持ち歩いている財布の中に、それだけ入っていたってことだよ。それとも、ひょっとして、所持金全額持ち歩いていた?
ミル 旅暮らしだし、今は実家で泊まているっていっても、定着しているわけじゃないし……。
GM それだと、君が持ち歩いていた金袋、まるごとなくなるんだけど。(一同笑)
ミル え゛っ、うそぉ!?
ルートの茶々 いくらなんでも、1,000ムーナ以上なんて、持ち歩かないでしょう。
GM まあ、何ヶ所かに分けて持ち歩いていたことにすればいいけどね。
ミル そ、そうやね。大金は、旅の荷物の一番奥にしまってあって、財布の中には40ムーナだけ入れてあったってことで。
GM それで、ふと気付くと財布がない。
ミル しまった……ガヤン神殿に被害届を出したところで、戻ってくるとも思えないし……。でも、一応行ってみるかな。すられたんじゃなくて、落したのかも知れんし。
ルフェルトの茶々 そんなの相手にしないよ。(一同笑)
GM ルフェルト、お前、本当にガヤンの神官なのか!?
バールの茶々 期待しないでくれよとかくらいなら言われそうだけどな(笑)。
ミル 一応ガヤン神殿に届を出しておくけど……無理やろうなぁ。しゃあない、ルートにでもたかりに行こう(笑)。ということで、ペローマ神殿のルートの部屋に向かう。トントン。
ルート また来客? はい、なんでしょうって、あ、ミル姉。どうしたんです?
ミル 財布落した。
ルート はぁ?
ミル 夕食おごって。
ルート いくら落したんです?
ミル 40ムーナ入ってた。
ルート ……わかりました。おごればいいんでしょう、おごれば。……はぁ、世間で思われてるほど、お給料はもらってないのに(涙)。まあ、いいです。ちょうど、ミル姉に相談したいこともあったし。
ミル それで、相談って?
ルート いえね、今日昼間、スティニアからバールさんとザウさんを追いかけて来たっていうガヤンの人たちが来て、あの二人は凶悪犯だから、今度見かけたら教えてくれって言われたんですよ。
ミル やっぱり。あの二人、何か裏があると思っていたんや。特に、あのバールっていう奴は、かなりヤバイで。
ルート そうですか? 剣の方はヤバイと思いますけど。(一同笑)
ミル でも、現にお尋ね者になっとるんやろ?
ルート それにしたって、これまで5巡り以上も一緒に旅をしていたんですよ。大体どんな人たちなのかはわかりますよ。まあ、とにかく明日にでも、ルフェルトも交えて、二人に会って話を聞いてみませんか。
ミル そうやな。でも、どっちにしろ、あまりあの剣に関して、首を突っ込まん方がええで。
ルート そうですか? 私はどちらかというと、もっといろいろ調べてみたいんですが(笑)。
ミル あんた、ただでさえ不幸なんやから、これ以上余計な不幸を背負いこんでどうするの!
ルート まあ、いいじゃないですか(笑)。
そして次の日。ルートとミルは、まずはルフェルトに会うために、ガヤン神殿を訪れた。ちょうどその頃、ルフェルトはボリス神官に、ザウたちが泊まっている宿がわかったと、報告を入れているところであった。
ミル ルフェルトはボリス神官の部屋? ええっと……行っていいのかな? ボリス神官とは知合い?
GM 幼馴染のルフェルトの直属の上司だから、知合いで構わないだろう。
ルート とりあえず、ルートとミルが来たということだけ伝えて下さい。
GM では、しばらくして報告が終り、ルフェルトが部屋から出てくる。
ミル ルフェルト、実は、ザウとバールにいろいろ聞きたいことがあるんで、これから宿を訪ねようと思うんやけど、ルフェルトも付いてきてくれへん?
ルフェルト 話をしに行く? うーん……そうだな、ついでだから、ボリス神官も一緒の方がいいような気がする。とりあえず、またボリス神官の部屋に行ってみよう。
そして、今度は三人そろってボリス神官の部屋に押しかけた。
ルート かくかくじかじかで、5巡り以上一緒に旅をした経験から、あの二人が、スティニアの人が言うような凶悪犯には、とても思えないんですが。それで、一度二人に直接事情を聞いた方がいいと思いまして。
ルフェルト しかし、私は、我々がアーノルドさん達をさしおいて、勝手に動くのは良くないと思うのですが。順序から言えば、あの二人の居所を、アーノルドさん達に知らせる方が先でしょう。
GM 「ルフェルト……。俺は、スティニアの金ピカ鎧とマントの二人組が信用出来ないと、俺の直感が伝えていると言っただろう? よし、その二人に事情を聞くのに、俺も付いて行こう。いろいろ、訪ねたいこともあるしな」
ミル ルートの勘は当てにならないけれど、ボリスはんの直感ならまだ信用できるわ。それに、一緒に付いてきてくれるならば心強いし。
ルート ミル姉ぇ〜。でも、ボリスさんの直感を信じるっていうことは、スティニアの二人の言うことは怪しくて、バールさんやザウさんは凶悪犯じゃないってことですよね。
ミル あれ? そう言えばそうなるけど……でも、バールは絶対に危ない奴だと思うし……。どういうことやろ?
バールの茶々 落ち着いて考えてみろ。ボリスさんの勘は、あの二人が信用できないと言っているだけで、俺達が信用できるとか出来ないとかは、一言も言ってない。
ルート だから、直接会って確かめてみようってことでしょう。
ルフェルト でも、下手をすると戦いになるぞ。
ルート 心配ありませんよ。それに、たとえ戦いになったとしても、これだけの人数がいるんだから。
GM 「安心しろ。俺が付いていく限り、戦いになどさせん」
一同 おおっ!
GM ということで、ぞろぞろとバールたちの宿を訪問。面倒だから、ちゃんと二人そろって宿にいてね(笑)。
バール ま、構わないさ。ザコ寝の大部屋に泊まっているから、勝手に探してくれ。
GM では、君達のところにルート達が訪ねてくる。で、ルートの後ろに、いかにもこいつは犯罪者だといった顔つきの男が立っている。
バール ジロリと睨んでやる。
ルフェルト あ、この人は、私の上司のボリス神官です。
バール ガヤンの神官? その顔で? 本当かよ? どちらかというと、ガヤン神殿の留置所の中にいるような顔だぞ。
ミル みんなそう言うんやけどな。れっきとした、腕利きのガヤン神官なんや。
ルート それで、今日はバールさん達に、少しお尋ねしたいことがありまして。実は先日、スティニア……
GM ここでボリス神官が、ルートの頭を拳骨でゴツンとやって黙らせる。「こいつらはみんな口が軽すぎるからな。とりあえず、他の奴に聞かれない場所が欲しいんだが……」
バール 大部屋だが、睨みを効かせて他の連中を追い出せばいいだろう。
GM そうだな。バールとボリス神官が睨みを効かせれば、すぐに追い出せるだろう(笑)。
ルート というか、ボリス神官が部屋に入ってきたところで、すでに何人か逃げ出していると思う。
GM そうやって関係者以外を追い出したと。
「それでだ。スティニアの連中が君達を探していることは知っていると思うが、出来れば、詳しい経緯を正直に話してもらいたいな。特に、スティニアで何か、怪しい動きがあるんじゃないか?」
バール まあ、スティニアで揉め事を起こして逃亡したというのは事実だな。
GM 「その、揉め事の内容を詳しく教えて欲しい」
バール 逃亡中に、人を切ったかどうかといえば、それはイエスだ。ただし、向うがふっかけてきた喧嘩を買っただけだがな。
GM 「それで、その相手に、妙な連中が混ざっていなかったか?」
バール 妙な連中とは、人間じゃない奴のことか?
ルート 人間じゃない?
バール 普通のスティニア兵やガヤンの信者も、もちろんいたがね。黒の月の種族が襲いかかってきたこともある。それから、もと人間だった連中もね。
GM 「それだ。あの二人、変装しているわけではないが、どうも嫌な感じがした。なるほど、そうだったのか」
バール おそらくな。俺達の実力を知っていて、それでなお、たった二人だけを送り込んできたんだ。それなりの自信はあるんだろうな。
ルート あのぉ、一つ質問があるんですが。その、もと人間って?
GM ボリスさんは、詳しくは知らない。しかし、そういった怪しげな連中が、スティニアの兵士とかに混ざっているようだという情報を入手している。それで、もしやと思っていたんだ。
バール 変身するんだ。その後は、どう見ても〈悪魔〉になったとしか思えないが、自分の意志を保っているらしい。異形兵とか呼んでいるらしいがな。
ルート それで、何をしたら、そんな連中に追いかけられるようになるんです?
バール ジャスティスだよ。こいつを、王城から持ち出したというのも、本当だ。
ルート とすると、それはただの血を吸う剣というだけじゃないんですね。
バール いや……もとはそういう剣じゃなかった……と思うんだがな。俺が持ち出したのは〈封魔の剣〉のはずだったんだ。魔物をその刀身に封じて、それを滅ぼすという剣だ。
ルフェルト 間違って持ち出した?
バール そんなはずはない。確かにこの剣のはずなんだが……。
ルフェルト 魔物を吸い過ぎたんじゃないのかな。
GM 「まあ、その剣に関しては、推測でものを言っても仕方あるまい。ちょうど、ここにペローマの高司祭もいることだし、詳しい調査は後でも出来る。
それより問題は、スティニアの二人だ。本当にその二人が異形ならならば、放っておくわけにはいくまい。だからといって、怪しいというだけでガヤン神殿が動き出せば、下手をすると、スティニアとの国際問題になる」
ミル バール達が嘘を言っているという可能性は?
GM 「ないとは言えないがな。だが、スティニアに何もやましいところがないのならば、王宮から剣を持ち出して、追っ手を返り討ちにしたような犯罪者を追っているのならば、国の方から正式に協力要請が来るはずではないか? しかし今回は、たった二人。しかも、ガヤン神殿には情報を聞きに来るだけで、後は自分達だけで片付けようとしている」
ミル つまり、公にできないような秘密があるということやね。でも、剣を盗んじゃったのは、やっぱり悪かったんやないの?
GM 「〈悪魔〉に比べたら、些細なことではないかね?」
ルフェルト そう言われるとそうだけれど、だからって、盗みを放っておいていいわけ?
GM 「普通ならば、それも罪に問われるさ。だが、事情が事情だからな。俺の正義の直感が、今回はそれを裁くべきではないと告げている!」(一同笑)
ミル ガヤンの人が「直感」なんて言葉を出すのもうさん臭いけれど、それより、「正義の」がつくあたり、やっぱりガヤンやなぁ(笑)。
バール それで、おっさんはあの二人をどうするつもりなんだ?
GM 「もし本当に〈悪魔〉もどきならば、この街を歩かせておくわけにはいかん。何とかそれを確かめて、裁きを与えねば」
ルート 同感ですね。やっぱり、誘いをかけてみるのがいいのかな。
バール 俺達の方は、それで構わんぞ。どうせ、ずっと追いかけ回されているつもりはないんだ。さっさとけりがつくならその方がいい。
GM 「そうか、協力を感謝するぞ。もっとも、相手がスティニアのガヤン神殿の者だと言っている以上、大っぴらにうちの神殿が協力すると、いろいろ面倒なことになるだろう。ということで、こちらから出せる人手は、ルフェルトだけだ。あとは、君達に任せたいのだが……」
ルフェルト は、はぁ……。それで、ボリス神官は?
GM 神殿のそこそこ偉い人だから、なるべく動かない方がいいだろう。
ルフェルト 〈悪魔〉と戦ったことはないんですが……。
GM ちゃんと、危険手当は出してあげるよ。それから、もしもそれで殉職したら、二階級特進だ。(一同笑)
ミル ルフェルトは今神官だから、二階級上がって、高司祭の上の、最高司祭?(笑)
バール 違うだろう(笑)。そういう神官位の他にも、ガヤンの警邏部の中でいろいろ役職もあるだろうし。
ルフェルト 殉職して二階級特進、でも「課長補佐」とかは嫌だなぁ(笑)。
GM それから、協力してくれる人達には、ボリス神官の管轄で動かせる予算の範囲内で、正式な報酬を用意しよう。具体的には、一人あたり200ムーナ。
ルート 〈悪魔〉を相手にするのに、多いんだか少ないんだか……。でも、神殿の規則で決まっているから、もうちょっと増やしてとか言っても、無駄ですよね。
GM よくわかってるじゃないか。
バール 俺は、それで構わないぞ。
ルート 私も、一度〈悪魔〉というものを見てみたいんで、手伝ってあげてもいいですよ。怪我を治す人も必要だろうし。
ルフェルト それで、ミルは?
ミル うーん……正直いって、事態がうちの理解の範囲を越えてるねん。
ルート だから、直接その目で見て確認したらいいんですよ(笑)。
ミル うちも、そう思っていたところなんやけどな。……まあ、ええわ。それもあるし、何よりルートが心配やから、うちもつきおうちゃる。
バール それで、俺達の居場所を教えて誘い出すのが一番楽だと思うんだが、まさか、こんな町中で戦うわけにはいかないだろう。人目があるから、奴らも変身しないかも知れないしな。
GM それに関しては、ひつようなら、ボリスさんが町外れのどこかに、小屋を手配してあげよう。
バール そうだな……。どうせ奴らも、俺達が追っ手がかかっていると気付いていると思っているだろうから、街を離れたところに隠れていても、不自然ではないだろう。よし、それでいこう。
この後は、スティニアの二人組をどう誘い出すかの段取りの相談となった。
まず、ボリス神官が町外れの漁師小屋の一つを手配して、バール、ザウ、ルート、ミルの四人は、あらかじめその中で待ち受ける。
一方、ルフェルトは、バールたちの使っている小屋が見つかったと言う情報を、スティニアの二人組に話して、その小屋まで案内してくる。そこで、まずはバールとザウだけが小屋から出てきて相手をする。奴らが本当に〈悪魔〉の力を借りているなら、そこで変身するだろう。変身しなかったら……その時の状況を見て、(バールとザウを捕らえる可能性まで含めて)臨機応変に対処する。
GM では、小屋を手配して、夜のうちに四人はその小屋に移動。次の日の午前中、ガヤン神殿にスティニアの二人──アーノルドとベイブがやってきた。
ルフェルト あ、お待ちしていました。実は、バールとザウの潜伏先が判明したのです。町外れの漁師小屋なのですが……。
GM 「そうですか。御協力ありがとうございます。つきましては、そこまで案内をお願いしたいのですが……」
ルフェルト わかりました。ご案内しましょう。
GM で、神殿を出るわけだが、道すがら、その情報を入手した詳しい経緯とか、いろいろ聞かれるわけなんだけど。(にやり)
ルフェルト し、しまった! 「正直」なんだよなぁ。(一同爆笑)
ルートの茶々 (GMに向かって)で、でも、いくらなんでもこういう状況では、実は罠ですなんて言わないよね?
GM そりゃそうだけれど、怪しまれないようにと思って喋るんだが、かえって挙動不審になって、なんか下手な嘘をついてるなという具合に気付かれる可能性はある。
ルフェルト 意志判定に成功すれば大丈夫だ。(ころころ)ああああーっ、1差で失敗!
GM ふむふむ。まあ、彼らは気付いているやらいないやら、そのまま話を聞きながら、小屋のところまでやってくる。
「ここですか……。三人そろって行くと、気付かれるかも知れないですね。まず、ルフェルトさんが様子を見てきて下さいませんか。我々は、小屋から逃げ出す者がいないか、監視していましょう」
ルフェルト そ、そ、それもそうですね。わかりました。……で、小屋までいて、ドアをノックする。
ミル それで、背後からいきなり攻撃かな? 「お役目、ご苦労だったな。ザクッ!」って。
GM いいや。まだ攻撃は来ないが、その代わり背後の方で、メリメリという、何かが引きさかれるような音がした。
ミル ええーっ、いきなり変身するのぉ!?
GM そうだよ。変身するの金色鎧のアーノルドの方だけどね。マントのベイブの方は、マントをばさっと脱ぎ捨てて、ガキョンガキョンという音を立ててこちらに向かって走ってくる。
ザウ な、なんだ、その音は? とにかく、小屋から出よう。
GM でるとだね、アーノルドの方は、巨大な三色毛虫の異形に変身している。まあ、全体が針のような毛に覆われた三色毛虫で、頭の部分だけが人間。
ミル うげげ……。それで、ベイブの方は変身してないの?
GM 変身はしてない。でも、全身をヘビー・プレートで覆ったような格好だ。ええっと……イメージとしては、ロボコップみたいな格好(笑)。
ミル か、硬そう……。
ルフェルト アーノルドさん、あなた〈悪魔〉だったんですね。
ミル 何を落ち着き払って言ってるんや! 大体、そんなの見たら、普通恐怖判定しない?
GM それじゃ、みんなそろってしてみる?
ミル (ころころ)何とか成功や。
ルフェルト ありゃりゃ、16を振っちゃったよ〜。6失敗。
GM 失敗だよね。それじゃ、また3Dを振って、それに6を足す。
ルフェルト ええっと、13になった。
GM 「新たな癖を一つ植え付けられる」か。この場合はやっぱり、「毛虫が苦手」とか。
ミル でもこの場合、朦朧とかにならなくてよかったやないの。
ルフェルト 毛虫は苦手になったけど、この場合、戦わないと駄目だろうなぁ……。それで、さっきの質問への答えは?
GM ああいう間抜けな質問に答える必要はない(笑)。
相手が変身したり、こちらに向かって走ってきたりしている間に、小屋の中にいた四人は外に飛び出している。そして、回復係のルートを後ろに守り、残り四人が前方に展開する。
ミル 毛虫と、全身金属鎧か……。どちらも相手にしたくないんやけど、そうも言ってられんしね。金属鎧の方、蹴っ飛ばすと、やっぱり痛いでしょう。
バール そりゃ、痛いだろうね。ということで、ミルの相手は毛虫か(笑)。
ミル でも、毛虫を蹴ったら、今度は毒とかくらいそうじゃない。よし、シールドバトンで金属鎧と戦うことにしよう。
バール 俺は、毛虫の相手だ。
ルート しかし、〈悪魔〉であることを隠して接触してくるなんで、何かずるいよな。
バール って言うか、普通、そうするだろう?
ミル 〈悪魔〉やなくても、悪い連中なら、普通そうするでしょう。
ルート そりゃそうですけどね。何か悔しくて……。
GM 「〈悪魔〉だと? 我々は〈悪魔〉ではない。〈悪魔〉の力だけを取り込んだ、異形兵だ」
ルート だから〈悪魔〉とどこが違うんです? 自分の意志が残っているところですか?
ミル その方が、よけい悪質のような気もするけど。
GM それから、アーノルドは〈悪魔〉の力を取り込んだ異形兵だけれど、ベイブの方は魔法と科学技術による改造人間ね。バールとザウとの戦いで致命傷を負って、命を助けるには改造するしかなかったという(笑)。
それで、誰が誰の相手をするって?
ミル うちは、ロボコップの方(笑)。
ルフェルト あ、俺もね。
ザウ 同じく。
ルート 後ろで《大治癒》の集中。
バール となると、俺が一人で毛虫の相手か(笑)。ま、三対一で、そっちをさっさと片付けてくれ。こっちの奴は、俺が〈聖剣〉ジャスティスの錆にしてくれる!
GM ジャスティスは錆びないけどね(笑)。
……あ、なるほど。予定としては、硬い方に刀を持ったバールとルフェルト。軟らかそうな毛虫の方は、格闘家のミルとザウというのを予想していたんだが、硬い方を足止めだけして、軟らかい方をさっさと切り刻んだ方が効率がいいのか。
毛虫のアーノルドの方、ミルたちに合わせて防御点が低く作ってあるんだよな。まあ、仕方がない。どうせ二人を相手にする予定だったのが、バール一人になったんだ。せいぜいいろいろ暴れてやる……と思っていたんだが。
GM では第1ターンのイニシアチブを取ったバールからどうぞ。
バール 当然命中。
GM それをよける(ころころ)18!? いきなりファンブルって、なあに?(一同爆笑)
バール フフフ、15の切りダメージだぜ。
GM それに、よけのファンブルは転倒するんだが、毛虫だからな。転ぶ代わりに、1D-3のダメージを受けておくか。ま、まあ、生命力だけは山ほどあるから、今すぐどうこうっていうわけじゃないが……。幸先の悪いスタートだぞ。
では、毛虫の攻撃。上体をぶんと振ってバールに体当りする(ころころ)当たり。
バール ガシッと盾で止めた。
GM で、ロボコップ──じゃなくてベイブだけど、三人のうちの一人をランダムで選んで……ルフェルトを攻撃。
ルフェルト かかって来なさい。
GM (ころころ)おおっ、4が出てクリティカル! こっちは幸先のいいスタートだ。効果は、防護点無視!
ルフェルト うげげっ、痛そう……。
GM そりゃ痛いだろうよ。さあ、改造人間の剣をくらうがいい! (ころころ)4点の切り。防護点無視の1.5倍で6ダメージ!
ルフェルト 生命力の半分来たよ。朦朧状態になって、転倒は……しない。
ザウ とりあえずは、普通に殴って命中。
GM 盾で止め……られない。でも、こいつは硬いから、ダメージ来るかな? それに、殴った後生命力判定に失敗すると、殴った手に1D-2ダメージね。
ザウ よく考えると、パンチって1D+1ダメージだから、いくら頑張ってもヘビー・プレートを通らないじゃん。(一同笑)
バール 格闘動作いろいろ持っているんだから、7ダメージ以上出るのを選んで使うしかないだろうな。
ルフェルト つまり最初の一撃は、「おっ、こいつ硬いぞ!」と確かめたと(笑)。
ルートは呪文の集中。ルフェルトは朦朧状態。ミルは【掃腿】を使って相手を転ばせようとするが、これは避けられてしまった。
次のターンの行動はザウから。硬い相手は嫌だということで、相手を毛虫に変更して、さっさと移動してしまう。
ミル こら、ザウ! あんたが向うに行ったら、うちはこのままこいつの相手をせんといかんようになるやないかぁ!
ザウ でも移動(笑)。
ルート ルフェルトの怪我を《大治癒》で治す。(ころころ)失敗、ぷしゅ〜ぅ……。
GM では、1点疲れておくということで。
ルート 集中し直しだ。
ルフェルト まずは(ころころ)朦朧から回復。このまま攻撃、命中だ!
GM それ、止めてるよ。
ミル シールドバトンで叩くしかない。当たったけど……5ダメージじゃねぇ。
GM カンッ!
バール 俺は毛虫に命中、ダメージは10発!
GM よけてない。でも、まだまだ平気。さてと毛虫の番だが、このままバールに切り刻まれちゃたまらないから、口から糸を吹いて、バールの動きを封じよう。それ、命中。受けや止めじゃ絡まれるから、よけしかないぞ。
バール でも、12でよけるもんね。(ころころ)ほら、成功。
よく考えたら、鎧にくっついても同じなんだから、鎧の受動防御無視って言ってやればよかった。ま、過ぎたことは忘れよう。
ルフェルト うーむ、怪しげな攻撃を……。こんな奴らに追いかけられてる、君達って、一体何者?
ルート というより、ジャスティスの方が問題だよね。やっぱり、ただの血を吸う剣じゃないよな。
GM んでもって、ベイブの攻撃はミルに命中。
ミル シールドバトンで受ける(ころころ)あれ〜、ファンブル! シールドバトンを落しちゃった。
GM それで、ダメージが5点ね。どうも調子がよくないな。
ミル それでも、ヘビーレザーしか着てないから、4ダメージ来た。うちの柔肌に、なんてことすんねん!
この戦闘は、非常に時間がかかるものとなってしまった。
バールとザウは、毛虫のアーノルド相手に調子良くダメージを与えているのだが、こいつの豊富な生命力に、なかなか決着がつかない。アーノルドの方も、体力を削って糸を吐いたり、生命力を削って毒の毛を飛ばしたりしていたのだが、バールやザウは、軽やかによけてしまうのだ。
一方、ロボコップことベイブの方は、お互いに手詰り。こちらの攻撃が命中しても、硬い外装で阻まれて、クリティカルでもしない限りほとんどダメージが通らない。一方、ベイブの攻撃も、技能の高いルフェルトに受けられてしまってちっとも当たらない。
GM ううむ……これ以上生命力を削って毒毛を撒き散らしても、かえって不利になるだけだよなぁ。よし、毒毛は終りだ。でも、体力はまだ少し余裕があるんで、ザウに糸を吐いちゃる。(ころころ)命中。
ザウ よけしかないんだっけ? 失敗した。
GM よし、やっと反撃らしいことが出来たぞ。ザウは粘着性の糸に絡まれて、以後、敏捷力に-4ペナルティーだ。
ザウ 引きちぎれない?
GM じっくり時間をかければね。戦闘中は、そんな暇はないぞ。
ザウ 仕方ない、そのまま戦うしかないか。
GM このまま、次のラウンドは、ザウにのしかかってやろう(笑)。
で、張り切っていた次のターンの攻撃は……
GM げげっ、ファンブルぅ!?
バール 効果は? 使った武器が非準備状態になる?
GM こいつの攻撃は体当りだったから、代わりに1D-3ダメージを受ける。なんだかなぁ……。
とまあ、やっぱり毛虫のアーノルドは、ひたすらバールに切り刻まれる運命にあるみたい。次のターンから連続してバールに糸を吐き続けても、全部よけられたし。
一方、対ベイブ戦の方は膠着状態。ルフェルトの攻撃は結構当たるのだが、外装が硬すぎて、たまにダメージが通ってもせいぜい2ダメージ。ミルはベイブの急所を狙おうとフェイントを繰り返すが、ダイスの目が悪くて、なかなか機会が訪れない。一方、ベイブの方もルフェルトに対してフェイントを繰り返すが、こちらも剣の腕の差のせいで、さっぱり効かない。
バール 命中、ダメージが5。
GM ちょっと食らう。しかし、なんかダメージが70を越えたあたりから、受けるダメージが減ってきたような気がするぞ。
ルート 70!? なんじゃそりゃぁ!?
バール ボス敵はそんなものだろう。それで、そっちのベイブの方はいくらくらっているんだ?
GM じつは、まだ5ダメージ(一同笑)。さてと、最後の糸だ。これをよけられたら、これ以上もう糸も吐けない。(ころころ)命中。
バール フッフッフ、よけた。
GM それでベイブの攻撃。フェイントの効果は小さいが、これに賭ける! 攻撃は成功だ。
ルフェルト このままじゃ膠着状態のままだからな。その攻撃、受け折りするぞ。(ころころ)よし、がっちり受け止めた。
GM むむっ、ここで武器技能の即決勝負だね。こっちは2成功だ。
ルフェルト 4成功! これで、三分の一の確立でそっちの武器が折れる。(ころころ)よーしっ、バキンと折ってやったぞ!
一同 おおーっ!
ミル これで、だいぶ楽になった……かな?
いいや、あまり楽になりません。これからが本番です。
GM このターンはこちらの攻撃からだな。よし、折れた剣は捨てるぞ。そして、ルフェルトに向けて左手を突き出して、ロケットパーンチ!(一同爆笑)
ルート あ、怪しすぎるぞ(笑)。
バール まさに奇襲攻撃だな。
GM 手首のパーツを火薬で打ち出すのだ。(ころころ)ほれ、当たっているぞ。防御は、不意を突かれただろうから-4のペナルティーをあげよう。
ルフェルト でも、盾で止めた。ガツン! なんか、手が痺れたぞ(笑)。
GM んでもって、アーノルドはザウに体当りして命中。
ザウ うぐ、それはくらった。
GM やっと当たったか。それじゃダメージは(ころころ)……なんで4なの?
ザウ ちょっとだけ痛い。でも、そのダメージじゃバーサーク出来ないなぁ(笑)。で、ダメージ+2の全力攻撃での反撃が11ダメージ。
GM ごきゅっと。もうちょっとで斃れるな。
ルフェルト 剣は折ってやったけれど、まだまだ何か隠していそうだな。とりあえず、普通に攻撃して命中。
GM 剣がなくて、盾はさっき左手をロケットパンチにしちゃったからなくて、よけだけか。(ころころ)はい、ダメージ下さい。
ルフェルト 切りの9ダメージね。でも、7点止めるんだよねぇ。
ミル 相手の武器がなくなったところで、もう一回【掃腿】をかけてみる。(ころころ)やった、クリティカル!
GM 本当なら、相手との敏捷力の即決勝負があるんだが、クリティカルだからおまけしよう。ずっでんごろんと転倒した。
このターン最後のバールの攻撃で、毛虫のアーノルドは生命力がついにマイナスになる。しかし、気絶判定には成功。
次のターン。ミルは転倒したベイブに対して全力攻撃を仕掛けたが、これは失敗。バールはアーノルドにさらにダメージを与え、このターンの気絶判定でアーノルドは気絶。ようやく一人片付いた。
ベイブは起き上がるために、とりあえず膝立ち状態に。ザウは、自分に絡みついた毛虫の糸を解きにかかる。
ルフェルト ベイブに組み付いて、動きを封じてやろう。
GM 組み付きは、敏捷力の即決勝負で、組み付く側に+3修正か。こりゃ駄目だな。(ころころ)あ〜あ、しかも判定に失敗してるし。
ルフェルト こっちは成功。よし、これで動きは封じたぞ。みんな、今のうちだ!
GM たしかに、よけしか出来なくなるけれど、組み付かれていなくてもそうだったし、この状態だと攻撃に-2修正がつくし、攻撃に失敗したり避けられたりしたら、ルフェルトに当たらなかったかの判定があるし。
ミル ひょっとして、あまり嬉しい状況じゃないんじゃないの?
ザウ た、確かに。
ルフェルト (渋い声で)みんな、俺に構わずやってくれっ!(一同笑)
ミル それじゃ遠慮なく(笑)。
ルフェルト 大丈夫だよ。次のターンには、投極術で投げ飛ばしてやるから。
GM あれ? ルフェルトって、軽荷だったっけ?
ルフェルト 並荷だけど?
GM それだと、投極術の技能は使えないよ。
ルフェルト な、なにぃ!? それじゃ、本当に組み付いた意味がないじゃないか(笑)。
ミル で、次のターンはうちからか。ルフェルトが組み付いている間は、うちが攻撃される心配はないんよね。技能+4全力攻撃で頭を狙う。(ころころ)命中!
GM これでよければ、ルフェルトに当たるかも知れないんだが(ころころ)駄目。
ミル 5ダメージね。生命力判定に失敗したら、気絶だよ。
GM それは大丈夫。
バール 俺は移動中。
GM で、ベイブか。組み付かれたままだと、じきに頭に打撃くらって気絶するよな。よし、奥の手その二を使ってしまおう。右腕に仕込んだクロスボウを、ルフェルトに向けてゼロ距離射撃!
ルフェルト うひゃ〜あぁっ!?
GM あああっ、でも16じゃ当たらない!?
ルフェルト も、もう2、3本あったりする?
GM わからない。
ルフェルト ええっと、ザウは糸を切っているし、ルートは呪文の集中中だから、俺の番か。とりあえずその右腕を押えつけて、こちらに向けられないようにしよう。
GM 接近戦闘の「武器を持つ腕を掴む」と同じ判定でいいかな。敏捷力の即決判定だ。(ころころ)2成功。
ルフェルト それなら、がっちり掴んでやった。みんな、後はよろしく。
次のターン。ミルは再びベイブの頭を蹴り付けるが、気絶はさせられず。バールは近くまでやってきたが、さすがにルフェルトに当たるかも知れない状況でジャスティスで切り付けるわけにはいかず、そのまま様子見。
GM こうなったら、奥の手は全部使ってやる。奥の手その3、左膝に仕込まれたミサイル発射! ミルに行くぞ。こいつも爆発に巻き込まれるが、鎧が厚いから大丈夫だろう。
ミル なんでそんなのが付いてるんよ〜! こいつ、絶対最期は自爆よ、自爆!
ルフェルト うげげーっ、俺、このターンの行動で、こいつから離れるぞ!
GM で、ミルに向かったミサイルはこのままだと命中しそうだけど。ちなみに、受けや止めだとそこで爆発するから、よけだけね。
ミル きびしいなぁ。(ころころ)失敗。
GM では、ミルに命中してドカンと爆発、3Dダメージで9点、そこから1メルー離れたところにいるルフェルトとベイブが2Dで7点。
ミル&ルフェルト うわーぁっ!
GM ベイブは鎧で7点防ぐから、予想通りノーダメージね。そこから更に1メルー離れたところは人がいなくて、その外は爆発の圏外と。で、ザウがこのターンで糸から脱出して、ルフェルト、まだ組み付いてる?
ルフェルト もう嫌だ、離れる!
次のターンはバールの行動から。ルフェルトとベイブが離れたので、バールは攻撃を開始するが、これがファンブルして武器が非準備状態に。ベイブは今度は右膝のミサイルで、傍観を決め込んでいたルートを攻撃するが、これは外れ。でも、すぐ後ろの小屋の壁に当たって爆発し、ルートに1Dのダメージを与える。
ルート ちょ、ちょっとベイブさん、いくらなんでも、こっちに攻撃をするっていうのは、どう考えても非効率なんですけど(笑)。
GM 「うるさい、こうなったら、一人でもいいから道連れにしてやる!」
ザウ 俺は駆けつけておわり。
ルート 《大治癒》の集中し直し。
ルフェルト 武器を持ち直す。
ミル 朦朧状態から(ころころ)回復。あんた、いったいなにすんねん! (ころころ)回し蹴り失敗。
というところで次のターンで、ミルの攻撃から。
ミル 今度も頭を狙う。くらえーっ! 命中!
GM よけられない!
ミル ダメージは11てーん!
GM おおっ、そのダメージで生命力がマイナスだ。気絶判定をして(ころころ)大丈夫。
バール 剣の準備。
GM んでもって、こいつにできることは後一つ。まずはバールに組み付こう。こちらは6成功。
バール 9成功。敏捷力で、俺に勝てると思っているのか?
GM 組み付く側に+3修正があるんだから、互角のはずなんだがね。ダイスの振り合いで負けたな。
ザウ 技能+4で全力攻撃、頭を狙ってパンチだ。頭を狙うと-5修正だけど、部位狙いが+3あるから、全力攻撃と合わせて差引き+2修正だな。(ころころ)ああっ、でも17で外れ。
ルート ミル姉、《大治癒》かかって6点治したよ。でも、これで呪文はほとんど打ち止め。
ルフェルト 命中、9ダメージ!
次のターンで、バールやザウやルフェルトの攻撃を次々にくらい、ついにベイブも死亡判定が必要な状況に追い込まれる。しかし、このターン3回の死亡判定を、根性で成功させ続ける。
次のターン。バールの攻撃でさらに死亡判定2回。これも成功。このターンの気絶判定も成功。
ザウ えらくタフなやつだなぁ。いい加減にしろよ。
GM 生命力判定なら、四回に一回は失敗するはずなんだけどねぇ。なんで、攻撃とか防御とかでは大きな目が出て、ダメージとか気絶判定とか生死判定では小さい目が出るんだろう?
んでもって、バールに組み付くのはあきらめたぞ。最期の相手はザウにしてやる。(ころころ)7成功だ。
ザウ 最期って……組み付かれたら、やっぱり自爆?
GM 失敗したね?
ザウ ああ、組み付かれた。
GM では、皆さんお待たせしました。自爆します。ズゴゴーオォーン! 中心のザウとこいつが3Dです。(ころころ)ううむ、あまりいい目じゃないな。たったの8ダメージ。
ザウ 4止めて、4ダメージね(笑)。
GM その周りで殴っていた人達に2Dで、(ころころ)7ダメージ。
バール 中心と、ほとんど変わらないじゃないか(笑)。
ルフェルト でも、ミサイルとかを全部撃ち尽くしてからの自爆でよかったな。誘爆とかしていたら、中心で5Dとか6Dとか(笑)。
GM ああっ、そういえば、その手があったか! どうせ自爆するなら、ミサイル一発残しておけばよかった!
とにかく、最期の自爆でベイブはバラバラになった。ガランガランと腕や足のパーツが辺りに転がってゆく。どうやら、生身の部分はほとんど残っていなかったようだ。
ルート み、皆さん、生きてます?
バール 大丈夫だ。さてと、毛虫の方にも止めを刺しておくか。ザクザクザクっと。
ルート ううむ……気持ち悪くて、いくら「好奇心旺盛」でも、それを調べる気がおきないなぁ。とりあえず少し休んで体力が回復したら、大怪我した人の治療をして、それから帰りましょうか。
GM では、治療を終えて、ガヤン神殿に戻ってきた。
ルフェルト ボリス神官に報告かな。
GM 報告した。「なるほど、思った通り、〈悪魔〉の力を借りた者達であったか。俺の正義の直感は、やはり正しかったな」
ルフェルト そうですね。ボリス神官の正義の直感も、これからは少しは信用するようにしよう(笑)。それで、危険手当の方は……。
GM ああ、そうそう。一人あたり200ムーナだったね。それじゃ渡しておこう。「しかし、彼らがこれだけであきらめるとは思えんな」
ザウ そりゃ、ジャスティスがバールの手にある限り、何度でも送り込んでくるだろうな。
GM 「それでだ。連中がバール君達を追っている理由が、単に剣を盗んで逃走し、多くのスティニア兵を倒したというだけでなく、その怪しげな黒い魔剣にあるとすると……」と言った途端、ジャスティスがカタカタカタカタカタと激しく鳴り始める。(一同笑)
ルフェルト そうだなぁ。これ以上街で面倒を起こされると大変だし、出来れば、街から出ていってくれると嬉しいんだが(笑)。
GM 「まあ、もちろんそういうことにもなるだろうがね。だが、スティニア高地王国が何を企んでいるのかをはっきりさせるためにも、その剣に関して、詳しく調べてみる必要があると思うのだが」
ルート そもそも、どう言った理由で、その剣を王宮から持ち出したりしたんです?
バール 〈悪魔〉退治だ。それ以外に、こいつを持ち出す理由があるのかね? 近くの村に〈悪魔〉が出現して暴れ出してな。かなり強力な〈悪魔〉だったんで、どうしてもこいつの力が必要だったんだ。
それで、ジャスティスを家から持ち出して、そいつを退治したということだな。
ルート もともと、バールさんの家にあったとか言ってませんでしたっけ?
バール だから、家から持ち出したんだよ。
ルート でも、スティニアの王宮にあったんでしょう?
バール そうだ。
ルート ???
バール 良く整理して考えてみろ。このジャスティスがスティニア王宮にあった。それは正しい。俺が家から持ち出した。それも正しい。この二つから言えることは?
ルート ……バールさんは、スティニア王家の人?
ザウ なんと、そうだったのか。全然わからなかったぞ(笑)。
ミル 遠い遠い親戚かなにか?
バール 今から何代前だったかな……とにかく、王様の子であったことは、間違いなかった。……というのはどうだろうか(笑)。
GM バールは見かけは20代後半だけど、長寿なんて特徴を持ってるからねぇ。まあ、その辺りが本当か嘘かは、まだバールしか知らないということで。
「とにかく、その剣に関して、いろいろな調査を依頼したいのだが」
ルフェルト なるほど、それはいいですね(笑)。
ザウ そうそう。それは俺にとっても都合がいい(笑)。
バール 調査? そんな面倒なことは、いやだな。この街から出ていくのは、どうせそのうち出ていくつもりだったから構わないんだが。
GM バールが調べるわけじゃないよ。調査のための人員が一緒に付いていくことを認めてくれというわけ。ちょうどいい人材が、ここにいることだし(笑)。
とにかく、どうせこの街を離れるならば、ジャスティスについていろいろ調べられそうな施設のあるところにしてもらえないかな。一番近い所というと、トリース森王国の王都であるデューラーのペローマ大神殿だな。ここは、リアド大陸全土のペローマ神殿の指導的立場にあるような大きな神殿で、きっと何か手がかりが掴めるに違いない。
ルート いいですねぇ。それで、調査のための人員というのは、当然この私(笑)。ペローマ神殿の方には、調査のために旅に出たいといえば、大丈夫でしょう。
ルフェルト ボリス神官、そんなこと、勝手に決めてしまっていいんですか? もっと神殿の上の方の人と相談した方が……。
ルート ここだけの話で止めておいた方がいいと思いますよ。あまり公にできるような話じゃないですし、下手に上層部の方が関与してくると、政治的圧力とかがかかるかも知れないし。
バール 下手をすると、スティニアとトリースの国際問題になるからな。
GM ということで、ルフェルトには出張費用、他の人には調査協力のための旅費ということで予算を出すけど、どう?
ルフェルト でも、何日で片付くとか、そういう話じゃないでしょう。ひょっとして、当面の旅費だけもらって、後は解決するまで帰って来るなってことですか?
ミル まあ、その後の資金は、自分達で稼げってことやろうね。
バール まあ、そこまで言うならば、俺は構わないぞ。別に、この後どこに行くと決めていたわけでもないしな。もともと、ザウは、ジャスティスに隠された龍と秘宝の秘密を解き明かしたいと思って俺に協力しているんだから、文句はないだろうしな。
ザウ その通り。
GM では、デューラーまで……4、5巡りくらいかな? とりあえず一人あたりの旅費1,000ムーナってことで合計5,000。君達に支給しよう。行ってくれるかね?
ルート 調査の方は、お任せ下さい。
ミル はぁ……ルートの面倒を見んといけんからね。うちもつき合うわ。
ザウ これで、厄介払いも出来たって?(笑)
ルフェルト ……なんか、神殿の仕事で行くっていうより、解雇されたような気分だ。
GM 何を言っているんだい。たまにはミュルーンの伝令ギルドを使って、この神殿に報告書を送るように。
ルフェルト は〜い、わかりました。しくしく……。
GURPS Runal Replay II
Player by ``CRITICAL HIT!!''
April 11, 1999
| No. | 名前 | 台詞数 | (%) |
| 1 | GM | 214 | ( 32.1 ) |
| 2 | ルフェルト | 117 | ( 17.6 ) |
| 3 | ミル | 107 | ( 16.1 ) |
| 4 | ルート | 102 | ( 15.3 ) |
| 5 | バール | 70 | ( 10.5 ) |
| 6 | ザウ | 54 | ( 8.1 ) |
| 7 | 一同 | 2 | ( 0.3 ) |
| 合計 | 666 |
今回で、ようやくプレイヤーキャラクター5人がそろいました。なんとか、一緒に行動する理由も作ったことだし、次回からは半島放浪の旅に出発の予定。
しかし、今回の敵は、しぶとかったけれどもそれほど強くなかったですね。特に三色毛虫の異形のアーノルドは、ほとんどバールに刻まれているだけでした。バールの防御能力が高いのはわかっていたので、糸を吹きかけてそれを封じるはずだったんだけれど、あれだけ糸を吹きまくって一つも当たらないというダイス運の悪さでは、どうしょうもないですね。
次回の敵キャラは、もうちょっと運がいい奴だといいけど……。
リプレイ&GM
by うさうさ
Copyright (C) 1999 USAKA Tomonori and CRITICAL HIT!!