Computer Architecture Laboratory

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坂村・越塚研究室は電脳建築学=コンピュータ・アーキテクチャの研究室です。研究室でやっていることを一言で説明するのは大変難しいのですが、しいて言えばゼロから新しいコンピュータ(システム)を作り上げるということでしょうか。たとえで言うなら建築学に非常に似ています。いろいろな要求を満たすように建築を白紙からスケッチを始めて、多様な技術を組み合わせて作り上げていくというのはまったく建築と同じです。ということで本当の建築のデザインもやっています!

いい建物を作るためには、何が建築に求められているか――コンピュータでいうならば、これからの社会でどのようなコンピュータの応用が望まれているかということを適切に把握する必要があります。また構造計算的に不可能な建築をデザインしてもしょうがないように、実現するためには電子回路やオペレーティングといったコンピュータのさまざまな要素技術についても理解している必要があります。

こういうような考えでコンピュータ・アーキテクチャの研究室でどういうことをやっているかというと、未来のコンピュータ・イメージを描き、そこから新たな要求を見定めて、そのために必要な要素技術の研究開発を行っているのです。これは私の20年来のテーマなのですが「どこでもコンピュータ」――いまでいう「ユビキタス・コンピューティング」や”IoT(Internet of Things)”といわれるコンセプト。まちがいなく未来のコンピュータの一つのイメージです。

長年にわたる研究の具体的な成果として携帯電話や車のエンジン制御などにも使われ、最も使われているリアルタイムOSとして世界的に定評のあるTRONがあります。「いつでも、どこでも」の実現のためにTRONに代表されるスモールフットプリントのリアルタイムOSと、その上での組み込み用ミドルウェア。状況を認識してユビキタス・ネットワークが適切な対応を行うための、RFID、センサーネットワーク、すべてのモノや場所に固体識別番号をつけての大規模アドレスレゾリューション技術。ユビキタス・ネットワークを安全に運用するための暗号運用技術。ユビキタス・ネットワーキングのための新しいリアルタイム・ネットワークプロトコル。さらにはそれらの新しい要求に対応した次世代のマイクロプロセッサ。というように「ユビキタス・コンピューティング」を核として多様な基礎研究を行っています。
さらに、このようなユビキタス・コンピューティングの基盤技術を活用し、様々な応用研究を行っています。Government2.0の実現を目指したオープンデータ・プラットフォームの構築などは、現在の最も大きなテーマの一つです。また、空間情報サービス、デジタル・ミュージアム、未来住宅といった応用にも取り組んでいます。

また、「誰でも」のための「イネーブルウェア」(これも長年続けているテーマで、今で言うコンピュータのユニバーサルデザイン化です)技術や、漢字を中心とする多要素であいまいな文字集合の取り扱いを中心としたヒューマンマシン・インタフェース技術の研究も長く取り組んできています。

コンピュータ技術を見据え、現実空間とのかかわりを強く意識したモノ作りを行う――ゼロから新しいモノを作り上げるといった独創的なことにチャレンジしたいという意欲と才能を求めています。いっしょに未来を作りましょう。

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